「ある少年の告白」
2019年劇場公開作品。
3月18日、録画してあったものを見ました。
片田舎で暮らす牧師の息子、ジャレッドは何不自由ない生活を送っていましたが、大学生になり親元を離れ、そこである事をきっかけに、自分がゲイであることに気が付きます。
それを告白した息子に両親がとった行動は、彼を矯正施設に入れる事だったのです。
実話を基にした作品だそうです。
なんだか映画などの影響からか、アメリカなどの方が、そのような事に理解がありそうな気もしてしまうのですが、なんたってキリスト教圏ではそれは『罪』と言われているのでしょう。
日本などは、元々修道と言う考え方もあるし、ある時代から女性漫画家たちが罪の意識に囚われながらも、コツコツと傑作を描きあげていき、その作品に触れる事によって、ゲイに対しての理解する人も多くなったように思うのです。つまり私が思うには、よっぽど日本の方が、そういう方々に理解があるのではないかと思うのですが、ただ、じゃあ、日本がそういう人に対して対等な態度を取るかと言うと、そこは疑問です。
とりあえず日本の事は棚に上げて置くことにします。
この映画にあるポイントは、父が「牧師」、そして「田舎」という事かも知れません。
父は立場的にはそれを許せないし、田舎という場所は閉鎖的であり、自分たちと違うものを受け入れる事は難しいのかもしれません。
画像の下は、少々のネタバレ感想です。
それでも最後の父との和解のシーンも良くて、やはりいついかなる時も、親は子の味方であるべきなのだと実感します。
その父親役は、ラッセル・クロウ。
最初に夫に逆らえず、思った事を口にする事が出来なかった母は、途中で自分の過ちに気が付き、ずっと彼の味方でいました。
やっぱり母親は流石だなと、深く共鳴したのでした。
その母親は大好きなニコール・キッドマン。
矯正施設の様子も、何やら静かな恐ろしさがありました。
美しい人同士のシーンは絵になりますね。
ただ手を繋いで眠っただけと言っても信じない、そして自分の作ったストーリーを押し付ける、そんな人の方がよっぽど矯正した方が良いのではないかしら。
監督はジョエル・エドガートン。
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