「未来のミライ」
2018年7月公開作品。
3月4日の朝、録画してあったものを見ました。
ふと、ああ、何でこれを今日見たのかな、何か意味があったのかなと感じました。
なぜなら今日は妹の誕生日。
彼女の誕生日を「ああ、そう言えば・・」と言う事はなく、ラインで言葉を贈り合い祝いました。
あの日の朝、妹が生まれたのは嬉しい出来事でした。だけれどその日から、私の長い苦しみは始まったのでした。
その苦しみは、一番下の妹が生まれる日まで続き、そして一番下の妹が生まれた時から、すぐ下の妹の苦しみが生まれたのです。
「エデンの東」をリバイバルで映画館で見た時に、滂沱の涙を流しました。それは愛する者を疎ましく思う経験をした者なら、いや、そういう者でなければ分からない感情に違いないと思うのです。
アベルとカインの時代から、これは人類のテーマなのだと思います。
「人類」などと大きく書きましたが、人類と言うものは、大きなことから小さなことまで複雑な解決できない事をたくさん抱えているのではないかしら。
4歳のくんちゃんは、お母さんが赤ちゃんを連れて病院から戻ってくるのを楽しみに待っていました。
だけどくんちゃんはその後、上に書いたような人類の小さくて大きな問題と戦っていくと言うお話でした。
まるで動く絵本のような内容だと思いました。
くんちゃんの気持ちがいちいち胸に突き刺さり、辛く感じました。それは自分の子供時代を思い出すと言うより、二人の子供を育てた母としての視点から見た、子育ての後悔にのようなものを感じたからかも知れません。
ただ、想いは胸に突き刺さりはしたものの、お話自体は私的には退屈なエピソードもあり、ちょっと映画館では見なくて良かったと思いました。
「私はかつてこの家の王子だった。・・・・お前が来るまでは。・・・・・あの時私は知ったのだ。愛を失ったのだと。」と語るワンコのうっちの擬人化された姿は好き。
「映画COM」の平均評価の星の数は低い。レビューなどを読むと、どうもくんちゃんの声に違和感があったらしい。確かに4歳児の声と話し方ではなかったが、別にどうって事もなかった。ただ、彼女が声に選ばれたエピソードを読んだ時、初めて違和感を感じた。オーデション会場で、彼女が部屋に入って来た時に「この人だ。」と思ったらしいが、ちょっと首を傾げたくなった。今、勢いのある人だから選ばれたのではないかと思った。
くんちゃんよりも、星野源と麻生久美子がそのままセリフをしゃべっているようなお父さんとお母さんのシーンの方が、ちょっと辛かった。台本を持ってマイクの前で話している姿が目に浮かぶのだ。
日本には声優と言う立派な職業がある。
声はプロに任せて、質を上げた方が良いと思うアニメは確かにあるなと、時々感じ、この作品はそこでちょっとマイナスになってしまったかもと思った。
あの時戦争からおじいちゃんが、命からがら戻って来たから、そしてあの時おばあちゃんが、足の悪いおじいちゃんとのかけっこでわざと負けてあげたから、今、くんちゃんはそこにいるー。
しみじみとそうだなと思いました。
そう言えば今日は祖母の命日でした・・・・。
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