「スケアリーストーリーズ 怖い本」
なんか懐かしい匂いがしました。
ずっと昔、ビデオを借りて来て、夕食後に「ビデオでも見ようか。」とダラダラと、だけどどんなビデオでもワクワクして見ていた、たった25年間と言う狭い世界で生きていたあの頃の匂いが。
どんなビデオでもとはひどい言いようだけれど、やっぱりどんな映画でも文句ひとつなかったのでした。それはまだ自分の時間がいっぱいあったと思い込んでいたからかも知れません。
だけど今は、自分の未来の時間の量など、たくさんあるはずもなく、そう思うと、「じゃあ、途中でも止めるか。」とリモコンに手を伸ばした辺りから、突然に面白くなってきたのでした。
「映画.COM」の解説に
『恐ろしい内容や挿絵のために全米で学校図書館に置くことに対する論争が巻き起こった児童書シリーズを映画化。ハロウィンの夜、町外れにある屋敷に忍び込んだ子どもたちが一冊の本を見つける。その本には数々の恐ろしい話がつづられており、本を持ち帰った次の日から、子どもがひとりまたひとりと消えていく。さらに、その「怖い本」には、毎夜ひとりでに新たな物語が追加されていき……。原作は1981年に第1作が発表されたアルビン・シュワルツによるベストセラー児童書 「スケアリーストーリーズ 怖い本」 シリーズ。』と言う部分があって、思わず原作に惹かれました。
なぜ、そのような恐ろしい本が誕生したのかと、本の恐怖と攻撃に戦いながらも謎解きをしていく過程も面白かったです。
それにその謎が解けた時に本の呪いが解けると言うのも、Jホラーの謎解きが何の意味をなさない救いの無さに震えて来た私には、何やらホッとできるものを感じたのです。
秋の森の風景が素敵でした。
《ちょっとネタバレ》
「諦めない心が大切だ。」とヒロインは、本の持ち主であったサラから学ぶのです。そして消えてしまった友人を取り戻すと誓います。「諦めない !!」
カッコ良い終わり方だけれど、案山子になった悪ガキはそのままでいいのかとか、首を折られてしまった警官は、気の毒だったと思うと、ちょっともやりました。
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