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「パンズ・ラビリンス」

パンズ・ラビリンス(2006) - goo 映画


3月5日、ムービープラスにて。

アカデミー賞の発表が近いので、かつての諸々の受賞作品を見る機会も多いです。この作品は、第79回アカデミー賞で撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞しました。

製作国はスペイン/メキシコ。

過酷な戦争下で夢の世界に入っていく、少女オフェリアが案内してくれたその世界は、心に突き刺さるようなダークファンタジーでした。
ラストシーン、私は号泣です。でもその夢を信じるものには、涙は無用なはず。
すると、もう私は夢の世界の住人ではないのでしょうか。

<以下ネタばれしています>

「ラブリーボーン」の感想でも言ったことですが、ファンタジーの世界は、ある意味現実の辛さを転換させる魔法であり、願望なのかも知れません。

オフェリアの、今まさに事切れようとしているシーンとそこで入る物語のナレーションから始まるこの映画は、その世界に一気に引き込ませるものがありました。

地下の魔法世界の王女モアナは地上の世界に憧れて、ある日その世界にこっそりと行ってしまいます。だけど地上の世界の眩しさに目が眩み、すべての記憶を失って、寒さに打ち震えながら野垂れ死んでしまいます。だけど魔法の国の王は、いつか娘が違う者の姿にその魂を蘇らせて、いつか必ず戻ってくると信じていたのでした。

素敵なお話だと思いました。
少女なら、そのモアナは自分であって欲しいと思うような物語。でも、そこからダークです。禁を破った者には死が与えられているのです。
この物語は全体的に、「本当は怖い・・」のような、童話がその底辺に持っている戒めの恐怖のようなものが漂っているように思いました。思わず目を逸らすようなシーンも多かったです。

最初にオフェリアが像の石の目を治すシーンに、ふと「千と千尋の神隠し」のようなイメージを感じてしまいました。「千・・」の方にそんなシーンはありませんが、何気ない所に不思議の世界の入り口があるような気がしました。そこに現れる虫の形をした妖精。あの姿を見て「妖精」と言うオフェリアに、何か仕掛けられたような罠の存在を感じました。それはファンタジーの世界の不確かさのようなもの。

またオフェリアを取り巻く現実の世界は、残酷な戦争行為、母の再婚と妊娠と死、心冷たい義父とのギクシャクした関係と、辛い事ばかり。現実と夢が同時に存在しながら混在しているのはオフェリアの世界だけで、そこがリアルであり、今時のファンタジー映画とは異質な感じがして、逆にそれが新鮮でした。

決して派手ではないファンタジーの世界の三つの試練も、なかなか面白かったです。そしてやっぱり気持ち悪くて残酷。

最期の「無垢なる者の血」の試練の正しき選択をして、彼女は魔法の国に帰ったのだと信じることにしました。そう思ってもやっぱりちょっと切なさが残ります。

theme : WOWOW/スカパーで観た映画の感想
genre : 映画

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パンズ・ラビリンス

これまた心にズシーンとくる良い映画でした。 ダークファンタジーと聞いていたけど、 ここまでダークで、闇を強調しているとは思わなかった...

「パンズ・ラビリンス」

これから観ようと思っている方へ忠告。 少女が主役の可愛いファンタジーと思ってはいけません。圧倒的に残酷な戦争の現実を直視した、重い作...

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ファンタジー映画『パンズ・ラビリンス』★★★★☆

 世界が賞賛した感涙のダーク・ファンタジー映画『パンズ・ラビリンス』。  CATVで放映されたので、録画鑑賞しました。 パンズ・ラビ...

映画『パンズ・ラビリンス』を観て

79.パンズ・ラビリンス■原題:Pan'sLabyrinth■製作年・国:2006年、スペイン・メキシコ■上映時間:119分■日本語字幕:松浦美奈■鑑賞日:10月20日、シネカノン有楽町1丁...

パンズ・ラビリンス

パンズ・ラビリンス / EL LABERINTO DEL FAUNO              PAN'S LABYRINTH 独裁政権下のスペイン。御伽噺が好きな少女オフェリアの前に牧神パンが現れる。 パンによるとオフェリ...
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大好きな作品です

kiriyさん、こんにちは!

ラストは私も悲しくて泣けました。
確かに本当に幸せになったのなら泣けるはずがないんだけど、
健気な少女の無残な肉体を見せるから涙が溢れました。
それまでの試練が辛過ぎましたね。
だから心から あの輝く王国で幸せになってと願いました。

ファンタジーでここまで闇を強調しているとは
観る前は想像してませんでしたよ。
これは、すごく胸にズ~ンときました。

こんにちは!

少女のファンタジーの方向から、戦争の「むごさ」を浮き出させましたね。
これほど戦争の比重が大きい映画とは、予想していませんでした。
すごい映画でした。いつか、また見ます。いつか。

YAN様へ

いつもお手紙と言うつもりで宛名には「様」をつけるのですが、でも今の気持ちとしては心の底から「様」です。YAN様、YAN様、この放置振りをお許しくださいませ。

と言うわけで、映画のお話です。
この映画、思い出すたびにジワ~っときちゃうのです。ラストにオフェリアが煌く宮殿の玉座を見上げる時、現実の死を目前にした彼女がかすかに笑うシーン・・
ああ、だめです。また鼻の頭がキューンと痛くなってしまいました。
>健気な少女の無残な肉体を見せるから涙が溢れました。
無用な肉体を捨てて、夢の王国の王女になる。でも、その後の王女の物語もラストには一気に語られてしまいます。
だからやっぱりこの物語はさぁ、と、涙がはらはらこぼれてしまうのですが、この先は敢えて言わずもがなですね。
夢の王国で幸せになったのだと信じたいと思います。
ところでなのですが、いつか「ラブリーボーン」を見る機会があったら、ぜひにとお勧めします。ぜんぜん違う物語なのですが、底辺にこの映画と共通の何かを感じてしまったので、その時は、また感想をお聞かせください。(もちろん、押し付けではないので誤解のないように・笑)

ボー様

こんにちは~。放置していてすみません~。
YANさんのコメントのところで謝まって同じ言葉で謝ると、心がこもっていないようなので
言葉はあっさりですが、気持ちは同じです。
>いつか、また見ます。いつか。

この気持ちわかります。ケーブルテレビなのでいったん放映したら繰り返し放映すると思うのですが、すぐには見たくありません。でもやっぱり、また見たい映画です。
戦争のむごさ、伝わってきましたね。手のひらに目があるモンスターも怖かったのですが、義父は三倍は怖い存在でした。
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だけど、ブログはゆっくりマイペースで更新中。

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