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ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 

ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 3D - goo 映画


ナルニア20113月5日、家族と一緒に映画館にて鑑賞。

大好き、ナルニア、待っていましたよ。予算の関係で続編製作が延期となったことを知った時には、本当にがっかりしました。しかも次は原作のなかでも大好きな「朝びらき丸、東の海へ」だと分かっていたからです。
ですから今度の公開を、本当に嬉しく思っていました。

しかも今度は3Dです。
ファンタジーほど3Dが似合うものはないようにも思ってしまうのですが。

デモですね、このナルニアの3Dは飛び出してくる感じはなかったです。主人公たちと共に水に飲み込まれ、海蛇に襲われてもみたかったですが、奥行き重視の3Dであったかと思います。


ルーシーもエドマンドも大きくなっていましたね。

今回の「ナルニア」は今までの中でも宗教色が若干強く、ラスト近くのアスランの台詞には、キリスト教圏の人たちには心に食い込むものでなかったかなと推察いたしました。
私はキリスト教徒ではありませんが、そのぐらいの事は容易に理解出来、思わず涙がこぼれそうになりました。作者の意図するものではありませんが、そこは拡大解釈で実はじっと見守ってくれているものの存在を信じて生きるという事は心強いことなのだと思いました。

ナルニアは異世界に行くお話しですから、必ず最後には別れのシーンが伴いますが、その別れのシーンは切なくてちょっと泣けました。

春は近づいては来ているものの、まだ寒い毎日。ファンタジーの王道、「ナルニア」の世界にしばし浸るのも良いかも知れません。今度は海の大冒険です。


ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女の感想は→こちら

ナルニア国物語/第2章カスピアン王子の角笛の感想は→こちら

以下はネタばれ感想です。

ナルニア20114

ナルニア20113

今度の映画の新キャラ、ユースチスと言う少年は最初は本当に嫌なやつで、ところが彼がドラゴンになってしまったところから、俄然この物語は面白くなるのですね。
この物語の原作を読んだのが、なんと言ったって小学生の頃でしたので、ルーシーやエドマンドよりもユースチスに感情移入して物語を読み進めた記憶があるのです。

この少年が途中から大好きになりました。

ただそうは言っても、このユースチス役の少年、本当に憎たらしいので、この映画を見た人は、大好きと思う事は難しいかもしれないなと思いました。
だけどドラゴンになった後の彼の表情は変わり、明らかな成長の後を感じさせるのが凄いですね。


ちょっと物語に沿って、感想を述べてみます。

ナルニアが面白いのは、いつもその入り方。
「たんすの奥には何があるのだろう。」「電車が走り去ったら別の世界が広がっているんじゃないかしら。」「額縁の中の海が押し寄せてくるんじゃないかしら。」
そんな、夢見る子供たちが思いそうな事が実際に起きるのが「ナルニア」のワクワクするところだと思います。

魔法の島の見えない館。黄金の島の黄金の谷。冒険ポイントは一杯です。でもちょっと地味。
だけど、黄金の谷では、私もドラゴンになってしまいそうです。。。。
ちょっとぐらいいいかなと拾ってしまいそうですよ。


三人の子供プラスカスピアン王子にもそれぞれの課題があったことも良かったですね。
彼らの成長の物語とも言えるわけですが、自己犠牲と言う大いなるテーマを乗り越えたユースチスはやはり一番の成長した者と言えるかもしれません。上記の繰り返しですが、
常にその相棒として支えた、リーピチープの別れは涙を誘いました。

ついでに書いてしまうと、上記のアスランの台詞ですが
「私は別の世界では違う名前で呼ばれている。」です。

そして最後、私は「カスピアン王子の角笛」とは違う感想を持ちました。確かに時は進まず、何も変わったものなどない様に見えますが、彼らの顔つきは変わり心は成長を遂げ、幻ではない手ごたえを感じたのです。

これは作り手の違いもあったのかなと、ちょっと思ってみたりもしたのでした。


ジョージー・ヘンリー
スキャンダー・ケインズ
ベン・バーンズ

監督 マイケル・アプテッド
原作 C.S.ルイス

ナルニア20112

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英国王のスピーチ

英国王のスピーチ - goo 映画
英国王のスピーチ13月2日映画館にて鑑賞。

「幸せの雨傘」(感想はまだ)を有楽町で見た時に、予告編で見て、この映画を絶対に見ようと思いました。なんて言うか私好みの予感がしたからです。
だけどその時は
「ああ、ヤレヤレ、また東京に来なくちゃ。」と思っていました。

それが公開日間近に成ると、なんと家の近所のシネコンでも公開される事が分かりました。
それと言うのも、この映画がアカデミー賞レースに勢いを持って追い上げてきたお陰です。

そして行こうと予定していた日は、そのアカデミー賞でこの映画が4冠に輝いた翌日でした。それとレディスデーとも重なってか満席でした。チケットを買うことも難儀しそうだったので、この映画館の会員になりネットで買い求めましたが、それは正解でした。チケット売り場は長蛇の列。

アカデミー賞効果は凄いですね。

予想通りの私好みの内容でしたが、ただちょっとだけアカデミー賞を取るポイントは、癖がなく見る人を選ばない作品が有利なのかと、ふと思ってしまったのでした。

私的には大好きなヘレナ・ボトム=パーカーが美しかったので満足なのですが、作り方は奇抜性もなくオーソドックスです。
ヘレナも助演女優賞、ジェフリー・ラッシュも助演男優賞はノミネートはされましたが逃してしまいます。だけど素晴らしかったです。と言うか、愛を感じるキャラクターで嫌なところがないのです。

お話は単純で、あえてネタばれで感想も書かなくても良い様な気もしますが、逆に堂々とネタばれで書いても問題がない様にも思います。

吃音症で子供の頃から悩んでいたヨーク公は、公務でのスピーチで苦しんでいました。それを支える妻エリザベスはオーストリア人のスピーチ矯正専門家のライオネルを見つけ出し治療を依頼するのでしたが・・・。

開戦前夜に王として、国民に向けてスピーチをする姿に、そしてそれを祈るような気持ちで見守る家族の姿に感動します。

主演のコリン・ファースは主演男優賞に輝きました。素晴らしかったと思います。

でもやっぱり何でこの映画が、今年度の映画の頂点に輝いたのか不思議な感じがしました。
だけど先日wowowでアカデミー賞授賞式のダイジェスト版を見て、なんとなく判る様な気がしました。最後の作品賞を紹介する時に、この「英国王のスピーチ」のスピーチが使われていました。これはダイジェスト版用に編集したものなのかと疑ってしまいましたが、様々な映画の様々なシーンに合っていました。
要するに「網羅」しているのです。
バランスが良い映画だったのだと思いました。

これもその授賞式で知ったのですが、脚本賞を取ったデイヴィッド・セイドラーは、昔、やはり吃音症で悩み克服していた人だったのです。その苦しみを知っているがゆえの説得力だったのかもしれません。

どんなに高貴な出身であったとしても、自分のコンプレックスと戦わなくてはならないのは、みな平等であったと言うところも感動ポイントなのかもしれませんね。

英国王のスピーチ3

英国王のスピーチ2

コリン・ファース
ジェフリー・ラッシュ
ヘレナ・ボナム=カーター

監督  トム・フーパー

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ヒアアフター

ヒア アフター - goo 映画
ヒアアフター
2月25日映画館にて鑑賞

監督クリント・イーストウッドの新作と言えば期待値も上がりそうだが、私は監督が彼でなくてもこの手の作品には、何か見る前から期待してしまう。そして時には手ひどく裏切られたり、期待通りで感動したりする。

この作品は後者。でもだからと言って感動したと言うほどではなかったかも知れない。だけど、好きな作品である事には間違いがない。

最初の津波シーンは凄かった。スマトラ沖の津波を意識した事は間違いがないと思うが、その時に実際に体験してしまった人の事を思うと胸が痛かった。

だけど、このシーンが終わった途端に入ってきた中年夫婦がいて、思わず心の中で「損したなぁ、この人たち。」と思ってしまった。少々の遅刻ぐらいは平気と私も思うときもある。でも冒頭から飛ばす映画もあるからご用心と言うところ。

フランスのジャーナリストのマリーは東南アジアで津波に飲み込まれ不思議な光を見ると言う臨死体験をする。
サンフランシスコで暮らすジョージは死者と語れる霊能力者であったが、今はその力を隠し工場勤務をしている。
ロンドンで暮らす少年マーカスは、事故で双子の兄を亡くしたばかり。その喪失感を埋める事が出来ないでいた。


三つの場所で三者三様の物語が進んでいく。それがまるで運命が導くように彼らはやがて出会って・・・・
そして大事件に・・・なーんてことには巻き込まれない。

静かにそれぞれの物語が進んで行き、静かに終わる。だけどそのそれぞれの物語が見応えがあって、切なかったり涙が出たりと心は忙しい。
映画が終わったときに、隣に座っていた夫婦の夫らしき人がその妻に、
「真面目な映画だったな。凄く真面目だ。うん、良い映画だったな。」と言っていたのが印象的だった。

なんとなくホラーみたいなものを想定してきたのかも知れない。でもこれは人間ドラマ。

映画館で映画を見る醍醐味のひとつは、さりげない他の人の心に触れる事が出来る、そんなところにもあるかも知れない。



以下はネタばれ感想をちょっとだけ。

ヒアアフター3

マーカスのエピソードは痛いし、泣ける。さながら分身だったような双子の兄が突然いなくなり、アル中でドラッグ中毒の母も、更正の為に少年から離れざるを得なくなってしまう。家族から引き離されて少年の喪失感は普通の常識も奪ってしまう。世話になっている里親には親切にもされ、いなくなった兄の分まで部屋にベッドを入れてもらったりもするのに、そのうちのお金を盗んで霊能者探しに奔走する。兄にもう一度会いたくて。

里親側から言ったら、手に負えないとんでもない子供である。喪失感は欠落感に繋がっていて、マーカスはそんな少年に描かれている。
早くジョージに会わせてあげてと思わず祈る。

地下鉄テロ事件は唯一ホラーっぽい場面だと思った。

ヒアアフター4

力を持っていないものは持っているものを羨んで、それは神が与えたギフトだと言う。だが、持てるものはその力を保ちきれないで苦しんでしまう。普通の人が当たり前のように得ることが出来る普通の生活が、彼には与えられない。
何を思ってなのかは明かされていないが、料理教室に通いだすジョージ。そこで知り合った女性とはかなり良い線になるのに、結局その力のせいで離れていってしまう。
しかしこのお料理教室のシーン、かなり色っぽい。
女性が積極的。

だけど好感が持てる可愛い人で、ジョージが彼女の苦しみを助けて何とかなるのかと早とちりをしてしまった。

残念ながらそうはならず、お話は違った結末を迎えるわけなのだが・・・。


ジョージは巡り会うべき人に巡り会うために、ロンドンに来たのかもしれない。

映画館で、意外と長いな、そろそろ終わりなんじゃないのかな。でもここでマリーと会って、そして何を話すのかなと思った途端に、この映画は終わったのだった。
唐突に。

その時見るジョージの幸せな未来の映像。

びっくりしたが、ああ、そう言うことかとラストに余韻が残された。

「今」と言う瞬間は過去からの布石を踏んで踏んでここにいたっているわけで、そしてそれはみな多くの人のソレが絡み合って「今」に導かれているんだなとしみじみと思った。こう言うのは別の言葉で「運命」と言うのかもしれない。








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SP 革命篇

SP 革命篇 - goo 映画

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4月2日映画館にて鑑賞

この映画は、予定では3月の12日に見に行く予定でした。でもあの震災で、翌日から映画館は長いお休みに入ってしまいました。それが4月1日に再開されたので、その翌日、イソイソと出かけてまいりました。映画を見に行く、ただそんな事がなんだか凄く嬉しかったです。

前回の野望篇の感想はどうしたのかと探してみたら、書いていませんでした。2010年の11月7日に映画館にて見ました。面白かったのですがその頃映画の感想を書かなかったので、その流れで書かなかったのですね。なので此処でついでに書かせていただきます。少々ですが。

この「SP」と言う物語は、ドラマでやっていた時には、時間帯悪く疲れに負けて、途中で本当に良く寝ていました。しっかり起きて見ていたのは、ラーメンズの片桐さんがゲストで出た時ぐらいだったと思います。でも全部寝ていたわけでもなく、なんとなくストーリーも分かっていましたので、夫のお付き合いと言う感じで見に行ったのだと思います。
「野望篇」では、そんな私なので条件反射で寝てしまうのではと危惧したぐらいなのです。

こう書くと、「そんな心配はありませんでした。」と続きそうですが、条件反射と言うのは怖い。しっかりと意識が飛びました。
だけど普通に面白かったですよ。
岡田君は鍛えていても、マッチョな雰囲気ではないのに、あのハードなアクションシーンの連続ですものね。皆さんが萌えるのも分かります。

アクションシーンは、とても丁寧だと思いました。体張っているなあと好感度アップです。

だけど警護しながら国会を目指すシーンでは。私は「聖闘士星矢」を思い出してしまいました。
怪我をしたり瀕死の仲間が「俺のことはどうでも良いから、お前は先に行け。」と言うやつ。

野望篇は先が見えない、まさに序章でしたね。

そして今回の「革命編」。

これ、予想以上に面白かったですよ。

まったく眠くなんかなるところなし。手に汗握りました。ハラハラしました。見ていて力が入りました。

アクションシーンは変わらなく丁寧な作りです。と言っても、ど派手なものはありません。カーチェイスもなければ、戦闘機が落ちると言う事もありません。いや~、戦闘機などが出てくるはずもないのですが、思わずワタクシ、この映画を見て「ダイハード・チーム篇」とか思ってしまったものですから。

すると、夫。
それと比べるのは可笑しいと言うので、
そうかな、遜色ないと思うがと反論しようとしたら、
「あんなお気楽なものと・・・」って、何気に彼の中ではこっち、つまり「SP」の方が上の評価である事がわかりました。

そう、あちらは犯人さんたちがどんなに偉そうな事を言っていても、所詮は目的はお金で、敵に何の魅力もないのですよね。

比べる方が可笑しいのです。でも思ってしまったものは仕方がない。マッチョでないのに、格闘技が凄い。肉弾戦は撮影の時には、かなり傷だらけだったのではないかと想像してしまいました。

これ、次がありますね。
だからネタばれなしで書こうと思いましたが、やっぱりちょっとだけネタばれで書かせてくださいね。と言うわけで以下は、ネタばれしています。



ラーメンズの回では真剣に見ていたと言いましたが、あそこで出てくるお掃除やさんたち、怖いです。
夫が、「失敗した途端に怖いね」と言ったので、思わず訂正してしまいました。

成功・失敗など関係がなく、第三のシナリオが存在していたのですね。だから警察内部の裏切り者はあの時点で殺されて、お掃除やさんの出動もあのタイミングだったのですね。

この裏の裏、ワクワクしてきましたよ。

井上たちの勤務ラインを操作したのは、尾形の第二のシナリオ、つまり裏切りを警戒しての事だと思っていましたが、それも嬉しく裏切ってくれた事になるのではと思います。つまり非番であった井上が勤務に回って、四メンバーが国会にいたという事は、実は第三のシナリオによるものだったのかもしれません。


拘留所の刑務官の尾形への「もうすぐですからね。」って、キャー、何!?
期待度が跳ね上がります。
とりあえずあの人は怪しいね。

と、上のところで終わろうとしたのですが、この事もやっぱり書いておきたいかな。
落とされたケーキ、そうかあの少年は家族。
一家離散と言う言葉が胸に突き刺さりました。
伊達と尾形は、そう言う関係だったのか・・・としみじみ。次回、伊達はどういう感じで登場するのだろうか

それから国会のセット、これは素晴らしかったですね。本当に場所を借りて撮影したのかと思ってしまいました。

岡田准一(井上薫)
香川照之 (伊達國男)
真木よう子 (笹本絵里)
松尾諭 (山本隆文)
神尾佑 (石田光男)
山本圭 (麻田雄三)
堤真一 (尾形総一郎)
野間口徹(田中一郎)

監督 波多野貴文
アクション監督 大内貴仁

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八日目の蝉

八日目の蝉 - goo 映画


八日目の蝉1


4月29日横浜ムービルにて鑑賞

世間の「泣いた」と言う評判が気になって、原作から先に読んだ「八日目の蝉」。この感想を本当に極短く「森の中の一本の木」の「1月2月を振り返って」の読書の項目で書かせていただきましたが、飛んでいただくほどの長さも無いので、ここに再掲させていただきます。

『「八日目の蝉」。泣いた人多数と言うこの作品。泣き虫なので私も号泣かしらと思いきや、どこで泣くのかも分からずに一気読み。いや、この小説のテーマには共鳴できます。ラストの主役の女性の心の中の独白には人生の力強さを感じます。

でもたぶん最初で気持ちが躓いているのです。前半は本当の母親から子供をさらった最低の女の物語です。その母親が自分に何をしたのかとか、どうも、ろくでもないだらしがない女のようだなんてことは関係がないのです。子供をビニール袋に入れて夜のゴミ捨て場に捨てたわけではないのですから。この女は鬼畜です。それが作家の手に懸かり主観で描かれるとこうなるのかと、妙な感心をしてしまうのでした。愛情深く大切に育てても、そんな事に何の意味はないと思ってしまうのです。ドラマの「MOTHER 」とは本質的に違うのですよ。

前半はサスペンスとしてちょっと面白かったのですが、なるようになって良かったと本当に思いました。

ただ本当の物語は、連れさらわれた少女が大人になるまで、そして大人になってからが本編だと思います。再生の物語、涙は伴いませんでしたがジーンとしました。

もうひとりの主役の女性に手厳しいのは、私の中の母性がそれを許したくないからです。

だけどこれ、映画で公開されるのですよね。映像はダイレクト。映画見たら泣いちゃうかもね。』

予想通り、映画は最初から号泣でした。
だいたい私は昔から、子供が映画の中で「エーン」と泣けば、涙が条件反射のように出て来る事になっているのです。これは子供の時からの習慣で、別に母になったからとか言う問題ではないのです。たぶん10歳も歳が離れた妹がいるからだと思いますが、映画の中で子供に泣かれると、その映画のよしあしなんか関係なく涙が出るのです。

よしあし関係なくと書きましたが、この映画は良かったです。原作でも前半の犯人希和子の膨大な言い訳話とは違って、後半は被害者家族の再生の物語になっていて感動するのですが、その後半の物語を同時進行させて被害者少女の成長の物語になっているのです。
この小説を愛している方には、カチンと来るような書き方をしてしまっているのは分かるのですが、どうも私はこの物語の主人公希和子側に立って感情移入は出来ません。
それでも、私が好きな女優さんの永作さんが希和子を演じれば、その人間性と行動に共鳴できなくても、その母性に涙しないわけはないと思っていました。

映像の力は、やはり凄いのです。

冒頭から泣きまくり・・・

以下はネタバレ感想です。

八日目の蝉2



その冒頭は裁判シーン。実の母の独白から始まります。希和子に共鳴できなくても、この母には心の底から同情してしまう私です。原作と違って、次の子供もいない彼女にとって、子供をさらわれていた4年は地獄の釜の中にいたと言っていいでしょう。

小豆島では幸せだった希和子。この時、ひとり映画館で異種の涙を流していたのは、私だけだったかもしれません。幸せだった希和子と薫。その別れに涙が出るというよりは、この期間にいなくなってしまった恵理菜を想っては、胸を引き裂かれるような時を刻んでいた母親がいたのかと思うと涙が出るのです。


子供を取り戻しても、その子は実の父、母を知らないおじさんおばさんと思う・・・・。

八日目の蝉3



さながら親子の宿命のように、希和子と同じ道に踏み込んでしまう恵理菜。つまり希和子と同じように妻子のある男の子供を身ごもってしまうのでした。
一緒に見に行った姉が後で教えてくれたのですが、希和子と恵理菜の自転車の乗り方が同じだったらしいのですね。

大切な時間を奪ってしまった希和子。

だけどその希和子のシーンでも、逃避行の時に泣きやまない赤ちゃんに涙する希和子に思わずもらい泣きしてしまいました。エンジェルさんの所では、最初から廊下を歩くと大きな音がするのが気になりましたが、それがまた逃げていく時に、希和子の大きな足音となって、凄く印象的な効果をあげたと思いました。

子供の涙に弱い私。ここで見たマロンちゃんの涙にも泣きました。

少し遡って、希和子が髪を切るシーンは一発勝負だったとか。でもあれは、どんなに切羽詰っていても本当の母親ならばやらないことですよ。なぜなら如何に撮影と分かっていても、赤ちゃんの目と皮膚が心配で気になってしまいましたから。

原作ではなんだか半端で訳の分からないまま終わった火事エピ、回収し切れていなかった写真館エピ。火事エピはカット。写真館エピはラストに効果的に使われていました。

私は、そのラストまで泣きに泣きました。
希和子には共鳴しない。それは私の母性が許さないから。だけどこの物語は、その母性の物語。
「まだ会っていないこの子を、もう私凄く愛している。」

この映画は、恵理菜の美しい涙の顔で終わります。

凄く素敵な終わり方だと思いました。

そしてなぜだか私も、もう成人になってしまった子供たちにも、もっと優しくしてあげたい、そんな事をふっと感じてしまったのでした。


八日目の蝉4

そうそう、男二人はしょうもないよ。だけどそんな男が好きな人って、確かにいるのって知ってる。

井上真央 (恵理菜)
永作博美 (野々宮希和子)
小池栄子 (千草)
森口瑤子 (秋山恵津子)
田中哲司 (秋山丈博)
劇団ひとり (岸田)

監督  成島出

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ブラック・スワン

ブラック・スワン - goo 映画

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2011年5月23日映画館にて鑑賞。

この映画を見に行くためにバスを待っていたら、友人から電話が入りました。バスを待っている間の時間つぶしは大歓迎ですが、この映画を見に行くためにバス停にいる旨を伝えましたら、
「それを観に行くのね。それって・・・・・・・・・」と友人は言ったのです。
「それ、既にネタバレになっているから、その先言わないで。」
「もちろん言わないわよ。」
・・・、だから既に言ってるって。

映画の感想は難しいなと思いました。例えばこれから観に行く人に「面白かった。」「良かったよ~。」「見応えあったよ~。」「好きな映画だわ。」はセーフでも、「怖かった。」「ラストに吃驚」「泣いた~」と言うのは、そういう映画なんだと分かってしまう故にネタバレになってしまうのかもしれません。

ただそこまで気を使っていたらブログなんかは書けない訳で、また、映画を見る前に事前にブログなんかを読む方は、評判と共にある程度のイメージが逆に欲しかったり、それなりの覚悟をしているのだと思うのです。何の情報もなく見に行きたい時は読まない事に越した事はないですよね。


でもこんな風に不用意に言われてしまったら、防ぎようがないですね。彼女がなんて言ったかは後ほど。でもその彼女が、
「私は駄目だけど、あなたはきっとこの映画が好きよ。」と言いました。

それでなのか、この映画を見た後ずっと考えてしまいました。
私はこの映画が好きなのか、否や。

これもある意味、イメージのネタバレですが、「凄まじい」と言う言葉が似つかわしい映画だったと思います。

好きか、否か。

少なくても前から好きだった、ナタリー・ポートマンはさらに好きになりました。

重い・重い・重い・・・・・
その重さゆえに、やっぱり好きかもしれません。

だけど、この映画を二回見たいかと聞かれたら、私はテレビでも見ないと答えるかもしれません。だって本当に疲れましたから。

以下はネタバレ感想です。

ブラックスワン

上の彼女が、なんて言ったのか。
それは
「あの映画、後味悪くて、しばらく席から立ち上がれなかったわ。」なのですよ。

サスペンスと言うジャンルに分類されているというのに、「後味の悪い」結末が待っているのかと観に行く直前に分かってしまった悲劇。だけど、タイトルからして、実は怪しい感じが漂っているし、まあ良いか。「ブラック・スワン」は役名でありながら、「ブラック」と言う響きが、やはりダークなイメージを与えますよね。

「白鳥の湖」はバレエの物語としてはかなりの有名どころで知名度も高いと思います。ヒロインの白鳥の姫よりも魔女の娘である黒鳥の方が、技術的に難しいのだとは知っていましたが、同じ人が踊らなくちゃいけないのか驚きました。この清純と悪との対比が面白いのかもしれませんね。

この映画も同じような部分があるように思いました。

優等生で清楚なヒロインには、もともとささやかな影が見え隠れしていました。美しいもの、完璧なものに対しての憧れ方も、歪んだ愛の妄想に囚われたり、その持ち物をそっと盗んだりで、パーフェクトな「白」と言うわけではなかったと思います。

完璧な完成を求めるあまりに壊れていくヒロイン。

でもいろいろインパクトの強いシーンがたくさんあったのに、私が一番強く心に残ったシーンは、母親の
「役に潰される。」と初日を休ませようとしたシーン。

なんて事をするんだ、この母親は、と思う反面、彼女の気持ちが痛いほど分かるし、彼女の勘は当たっていたのですよね。
そして、その次に印象的だったのは、踊りの最後に、白鳥は魔法使いを見て王子を見て、そして観客を見る、そう言う流れになっています。彼女が最後に見た観客は、歓喜に沸く客席の人々。だけど本当はその中の一人感涙に咽ぶ母一人。

「ママ、見てくれた。」
そんな台詞はありませんが、母の姿に満足するヒロイン。

この母と子の関係にはいろいろな事を考えさせられました。
最初は一番の理解者で心の支えになっている母なのかと思っていたら、俗に言う母娘の双生児的愛で、母の愛は時にはヒロインニナの心の成長を妨げます。
一晩中、娘がアレルギーの肌を掻かないかと見張る母の姿には複雑なものを感じました。

しかしこの映画は、単なる「アトピー」であってもホラーっぽく見えるから不思議です。
ラストがラストだったので余計な追いかけはなかったのですが、元プリマを傷つけたのは、本当は誰だったのか・・・
うーん、恐ろしいです。

一人称と二人称が映像の中で混濁している・・・・
この恐怖はラストに一気にいきますね。

でも、彼女が乗り越えなければならなかったものは、時にはウザイ母の愛だったので、実はもっと恐ろしい最悪なラストを妄想してしまい、なんだかあの終わり方で逆にホッとしてしまった私なのです。部屋の鍵代わりに持ち込んだ鉄パイプにも、結構ドキドキさせられました。

道を究めたいと願っているものには、その煌きは一生に一度でも満足だったのでしょうか。
そう思うと、ちょっと悲しくもなったりしたのでした。

映像の力もあいまって、ブラック・スワンの踊りのシーンは圧巻でした。素晴らしい!!

監督 ダーレン・アロノフスキー
出演 ナタリー・ポートマン (Nina Sayers)
ヴァンサン・カッセル (Thomas Leroy)
ミラ・クニス (Lily)
バーバラ・ハーシー (Erica Sayers)
ウィノナ・ライダー (Beth Macintyre)


ブラックスワン2

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ジュリエットからの手紙

ジュリエットからの手紙 - goo 映画


ジュリエットからの手紙2
5月27日映画館で鑑賞。

前回の映画が「ブラック・スワン」で、傑作でありながら重かったので、なんだかそれの中和剤的な映画を見たくなってしまいました。だからと言ってツバメ船長のお話と言うのも疲れそうです。お顔がスマイルマークになれるような映画はないかなと思い、出掛けて参りました。

まさに私の願いどおり、スマイルマークのような顔になれる映画でした。

ちょっぴり愛を感じたいなと言う時に最適な映画です。
以前、なんだかがっかりしちゃった「食べて祈って恋をして」をふと思い出してしまったのですが、こちらの方が「食べて」と言う部分も、本当に楽しそうです。

楽しそうだったのはヒロインのソフィーではなく、その婚約者のヴィクターだけだったのかもしれませんが、その楽しさが伝わってきて、イタリアっていろいろ良いよなと憧れの思いも強くなってしまいました。

もちろんジュリエットの生家にも行ってみたいです。
あんな風に、世界中の女性が訪れて手紙を書き、それに対してジュリエットの秘書たちが返事を書くなんて、この映画を見ようと思うまでまったく知らない事でしたが、とっても素敵な事ですね。

いつか行って手紙を書き、お返事を貰いたい。でも、なんて言うかコレと言って書くことがない・・・・・
まあ、それはどうでも良い事なのですが、もうひとつどうでも良い事をメモとして残しておきたいと思います。
それは、今私の三倍は忙しそうにしているので、声もかけてあげなかった姑は、きっとこの映画が好きなはずです。たぶん彼女はこういう映画を見たいんだと思いました。それなのに、忙しくて無理だとは思うけれど、誘いもしなくて申し訳ないとも、映画を見ていたときに思ってしまいました。

いつまで経っても元気溌剌な彼女が好きな映画のジャンルは「ラブロマンス」。

女性は、いつまで経っても枯れ木になってはいけないような気がします。コレはこの映画にも通じているのかもしれませんね。

ところでヒロインのアマンダ・サイフリッドは可愛いですね。どこかで見た顔よねと思ったら、次回作は「赤ずきん」。近頃頻繁にテレビでお見かけしていました(予告編で)。それから「マンマ・ミーア」の娘役の人ですよね。

以下はネタバレ感想です。
ジュリエットからの手紙1

↑ やっぱり可愛い、アマンダ。

50年前の手紙を偶然、ソフィーが見つけてお返事を書き、それによって手紙を書いたクレアが現れ昔の恋人ロレンツォを捜す旅が始まるのでした。
行動の早いクレア。
突然現れたクレアの孫は、「なんていう手紙を書いたんだ。」と怒りますが、どんな手紙を書いたのか、とっても気になりました。それは後から良いタイミングで読まれることになるのですが、なんて言うか上手く出来ている映画だと思いました。

意地悪な見方をすればご都合主義にも思えるのかもしれませんが、こういう映画はそれで良いんじゃないかなと思うのですよね。
運命と言うのはいったん回りだすと、ぴったりと嵌るパズルのようなものなんじゃないかなとも思うのですよ。
(そんなこと言ってますが、良い男が続けて現れてちと羨ましいじゃないかとやっかんでみたりして・・・)

ラストは予想通り。でもそれがとっても嬉しいのです。

やっぱり愛は一緒に居て育める人とじゃないと駄目よねと言う教訓なんじゃないかしら。この映画は恋人たちが見るのに凄くぴったりとした良い映画だと思うけれど、遠距離恋愛をしている人が、たまのデートで見ては絶対にいけない映画かもしれませんね。

欲を言うと、もう一度ジュリエットの生家がお話に絡んで欲しかったような気もします。

初めの方でもソフィーは手紙を書きかけていました。でも旅が終わった時のソフィーだったらなんて書いたのでしょうか。

詳しく書いてないので、ネタバレ感想と言いながら、実はネタバレにはなっていないかもしれませんね。
でも、ネタバレ画像・・・かな。↓

ジュリエットからの手紙3


アマンダ・サイフリッド   (Sophie)
ヴァネッサ・レッドグレイヴ (Claire)
ガエル・ガルシア・ベルナル (Victor)
クリストファー・イーガン (Charlie)
フランコ・ネロ (Lorenzo Bartolini)

監督 ゲイリー・ウィニック

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genre : 映画

tag : アマンダ・サイフリッド

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パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉

パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉 - goo 映画

パイレーツ2
6月6日、映画館にて鑑賞。

世間様の評判では、3Dがあまり良くないと・・・。
だけどうちの近所では、3Dしか選択肢が無くて、その評判の悪い3Dで見ざるを得なかったのですが、やっぱりこれ、3Dじゃなくても良かったですよ。時々めがねを外して見たり等して・・・。

他の皆様の評判と言う事で、ついでに言うと内容的にも評価が低いみたいですね。行く前にいささかの不安が生じた事は確かです。

でも見てみたら、「いや、そんな事ないじゃない、面白いわ、これ。」と言うのが、私の感想です。

何が良いかって言うと、ジョニーが映画の真ん中にドーンといるところ。

比べるのは野暮って物かもしれないけれど、確かに前シリーズ、面白かったし手を叩いて笑ったし、終わった~と言う物語の完成度も高くて、傑作だと思います。
だけど密かに心の奥底でくすぶっていた、ジョニーファンの隠れ不満。だってスパロウ船長は主役と言うより狂言回しじゃん、と言う不満。

ふふふ、この映画にはそれが無い。

思い切り暴れなさいよ、スパロウ船長。

・・・・・、それなのに最初の方で眠気が・・・。しかもアクションシーンで。どういうことよって思ったけれど、お約束のようなバタバタアクションシーンは、意外と脳は退屈なのだと理解しました。

私的には、偽スパロウが登場してきた辺りから面白くなってきたように思います。

海賊は新メンバー登場と言ったところですが、個性はそんなに強くなくても好感度も高くなじめる感じがしました。
新メンバーと言えば、新ヒロインの女海賊アンジェリカは、ルパンの不二子ちゃ~んの匂いがプンプン。そうそう、このスパロウ船長は、なんかルパンの軽妙さを感じさせるのです。

ルパンシリーズの魅力は、メンバーのお馴染み感がたまらないのですよね。同じようにお馴染み感がたまらなかったのは、ギブス君もそうだけど、なんて言ったって、バルボッサが良いですよね~♪

人魚のシーンは結構怖くて面白かったけれど、最初に出てきた人魚が可愛くて、あれだけじゃ勿体無いなと思ってしまいました。彼女は誰なのと思ったら、スーパーモデルさんだったのですね。ジェマ・ワード、もうちょっと見ていたかったです。

ちょっとだけネタバレ感想を・・・

パイレーツ1

しかし、黒ひげ、ろくでも無かったですね。彼がまったくもって良い人でなかったので、良かった良かったと言うラスト。

スペイン人の目的が宗教絡みだったのも面白かったです。
そして、バルボッサの目的も永遠の命なんかではなかった事が良かったと言う感じ。

最後の海に繰り出すところが、気分が良い。やっぱり海賊はそうじゃなくちゃね。

この映画は、いつもEDの後に何かあるでしょう。最後に、アンジェリカ。そう言えばアンジェリカは黒ひげの命を貰って、あの無人島で何も食べるものが無くても、飢えて死ぬって事は無いのですよね。

でもラストシーン、実はアンジェリカじゃなくて、海の中で暮らす人魚のシレーナとフィリップの姿を見たかったのは、私だけではなかったと思います。


と言うわけで、新シリーズも楽しみです。
今度は何を狙う、何処に行く、ジャック~?


ジョニー・デップ (Jack Sparrow)
ペネロペ・クルス (Angelica)
ジェフリー・ラッシュ (Barbossa)
イアン・マクシェーン (Blackbeard)
ケヴィン・マクナリー (Gibbs)
アストリッド・ベルジェ=フリスベ (Syrena - Mermaid)
サム・クラフリン (Philip)
キース・リチャーズ (Captain Teague)

監督 ロブ・マーシャル

theme : 洋画
genre : 映画

tag : ジョニー・デップ

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星守る犬

星守る犬 - goo 映画

星守る犬1
6月18日映画館にて。

なんだか時々ポロポロと泣きたい気分になります。映画館の予告編で、そんな気分を助けてくれるだろうなと言う予感がしてこの映画を選んだのかもしれません。
この映画の原作も知らなかったので、「星守る犬」と言うのは、星になってしまった主人を見守っていた犬の健気なお話しなのかと思っていました。

ところが「星を守る犬」と言うのは、ずっと星を見上げている犬の事で、手の届かない星にいつか手が届くと言う夢を見ている者のことを言うのだそうです。その事を、映画に行く直前に知って、この映画はワンコと飼い主の単なる愛の物語と言うわけではないのかもと思いました。その予想は当たり、さりげない社会派ドラマのような感覚がしました。

さりげなくネタバレになっています ↓

声高には叫んでいませんが、一人の男の生き様から、何故彼は無縁仏になどにならなければならなかったのか。そんな事を考えないで、犬の可愛らしさだけを見る事は出来ない映画になっていると思います。

半年前に死んだと思われる、車上生活者の白骨死体。その傍らでその後、半年生き続けていた犬の亡骸。そんな彼らの事が心に引っかかってしまったのは、市役所の福祉課の青年でした。
彼は成人になるまでに両親、その後引き取ってくれた祖父母を亡くし、そして飼っていた犬も見送り、図書館の本を読み続けることだけが楽しみのような、世間から心を閉ざしたような青年でした。

二枚のレシートとリサイクルショップの申し込み書を頼りに、孤独死した男の足取りを辿ると言うロードムービー。

この映画、ほんのちょっとだけオカルト入っていますよ。
もちろんオカルト映画ではありませんが、「導き」のようなものがあるのです。

私たちは名もなく死んでいく。だけど確かに居たのです。生きていたのです。その導きは、そんなメッセージだったのかもしれません。


星守る犬7

この映画は上にも書いたとおり、絶対に泣いてしまうだろうなと思っていたのに、意外と泣けません。でも京介の犬のクロが死ぬシーンは、犬を飼った事がありその死を経験した者にとっては、自分の経験と重なって、そして我が家の犬の最後ばかりが蘇ってきて、やっぱり泣いてしまったのです。
と言うか、犬のシーンだけはみんな泣きました。

このクロの役の犬もハッピー役の犬も、名犬ですね。演技力凄いですよ。
特にハッピーの臨終シーン、飼い主の元にヨロヨロしながら片足負傷しながら帰る所で、私が泣かないなんて無理。

でもポロポロ泣きに来たんでしょうと言われたら、まさにそうなんですね。でも犬が酷い目にあうのを見て泣きたいと言う訳ではないのです。どんな時でも飼い主を裏切らず心を寄せてくれた、そんな犬の姿を見て涙したいのだと思います。

そんな映画を見て、実は自分の中で大切にしたい思い出を忘れないようにしているのかなと、自分で思いました。忘れたくない悲しみもあるでしょう。
ずっと大切に思っていてくれていたんだね。でも、私はどうだったのかな・・・・
上に書いたのは、自分の事。
でも、だからこそ京介の後悔の気持ちが良く分かりました。

家族には恵まれていないような京介だけど、ずっと愛を与え続けてくれた祖父。クロを与えてくれた祖父。
「何もしないでただやり過ごすだけの人生よりも、高望みをして生きる「星守る犬」の方がいい」と教えてくれた祖父。

そばにいなくても守ってくれている者って、確かに居るのだと思います。

星守る犬6星守る犬5星守る犬7

gooのフォトギャラリーにリサイクルショップの夫婦のものがないのは、差別だ・・なんて思ってしまったよw
コホン、独り言です。

最後は、彼らは居なくなっても彼らとかかわった人たちは皆それぞれを懸命に生きていると言うシーン、それ、凄くよかったです。

出来たら、あのお金を全額盗んでしまった少年の沖縄での暮らしぶりも見たかったと思います。

星守る犬2

一緒に足取りを辿った少女も、そして京介にも前向きな変化が訪れました。


星守る犬3

京介が拾った犬にはやっぱりハッピーと名前がついたのでしょうか。



星守る犬4

毎日真面目に仕事をし、家族と仲良し。
だけどどうして・・・・

でもこの男の人が、単に可哀想とは思えない。
あの時代と言うか、この時代・・。そうずっと引きずっているものね、このろくでもない時代、酷い目にあったのはこの人だけじゃない。
やっぱり時には向き合って、生きなくちゃ駄目だと思うのですよ。自分に仕事のない時は、家事はやろうよ。子育ての壁にぶつかっている妻の助けにはなろうよ。介護は大変な事なんだと考えようよ。優しい顔をして「お前の好きにすればいいよ。」は駄目だよね。

妻をクタクタに疲れさせ、追い詰めてしまったのは、まさにこの男の人の逃げの姿勢。
ただ、人間は失敗する生き物。やり直すチャンスがほしかったです。でもないのが現実なのでしょうか。

この男の人の悲劇は誰もが落ちてしまう落とし穴のようで怖いです。

身元の分かるものを徹底的に処分してしまったのは、この男の人の家族への愛だと思うと、非常に切なかったです。


西田敏行
玉山鉄二
川島海荷
余貴美子
温水洋一
濱田マリ
塩見三省
中村獅童
岸本加世子
藤竜也
三浦友和

監督 瀧本智行

theme : 邦画
genre : 映画

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SUPER8

SUPER8/スーパーエイト - goo 映画

スーパーエイト2
6月24日公開初日に見に行きました。

初日だからと言って、力が入っていたわけではなく、他にも用事があってシネコンのある場所に行くので、どうせなら映画も見てこようと言うノリ。それでこの映画を選んだのは、直前のテレビの宣伝の影響かもしれません。この夏、一押しの大作みたいな雰囲気を醸し出している宣伝じゃありませんか。そう言えば、予告編でもド派手な列車事故シーンがあったような。

でも私、最近そう言うシーンに心躍りません。これ、ある意味、あの3月の後遺症だと思います。

心は躍りませんが、実際にそれは力の入った最大のど派手シーンで、見逃してはならないシーンだと思います。
これでもかと言う事故シーン。
普通はこんな事故になど遭遇する事など、めったにないことなので、子供たちの恐怖が凄く良く分かりました。

子供たちが事故に遭遇と言うのは予告編でも流れている事なので、ネタバレにはならないと思いますが、なかなか彼ら、良いですよ。
なんだか前宣伝では「ET」がどうとか言っている人も居るみたいですが、それは違うだろと思いますよ。

あっ、そうそう。

いつもの事ですが、本編終わるとエンドロールを省みることなく去っていく人がいますけれど、この映画はそこで席を立ってはいけない映画ですよ。
早くトイレに行きたくても、「なんだよ~、期待はずれじゃないか、こんなの。」と不満に思っていても、もう少々座ってみていたほうが良いですよ。

オマケに思わず声を出して笑ってしまいました。と言うより笑い止らず。一瞬本編のすべての記憶が消し飛んだような錯覚に陥りました。
そして、なかなか面白かったんだ、この映画・・・と、私は思いましたよ♪

ご家族で楽しめる映画だと思います。


以下ネタバレ感想です。

スーパーエイト3

ご家族で楽しめるとは書きましたが、書いてからちょっと考えてしまいました。結構怖いシーンがあるんですよね、これ。
最後に心が通じるところがあって、異星人、そして子供たちが活躍と言う事で比較に「ET」の名前が出てくるのかもしれませんが、まったく比較にはなりません。なぜなら、この異星人は人食いなのですから。

いや、単なる肉食なのだと思いますが、彼にしてみれば人間はただの肉。
しかもずっと自分を虐げてきた肉の塊。

ここの部分結構深くて難しい部分だなと思いました。映画はあっさりとして追及のない部分でもありましたが、人間は「人食い」をした他の動物に対して、結構厳しいじゃないですか。本当は野生であって仕方がないものにさえ、それを許さない。なぜなら味を覚えてしまったものから見れば、人間は常に餌でしかないから。
ましてや、相手は凄くハイレベルな知能の知的生命体なんですよね。

あのまま帰す事は、凄く恐ろしい事なのではないのかなと思ってしまいましたよ。
彼を敵じゃないものにしたのは、一人の少年の純な心なだけで、その通じた信頼が何処まで通じているものなのか不安に思ってしまいました。

って、マジになりすぎですね。
もう純粋と言うガラスは曇ってしまった私の感想なんですね、きっと。
その曇った目で見ると、とてもラストのみんなの爽やかな顔が信じられないのですよ。

「ああ、行った、行った~。良かった~、これで町も安心さ。」と言う顔ではなく
「ああ、本当に良かったね。これで帰れるよ。」的な爽やかさは、さっき身近な人が襲われ、人が食われたのを目撃した子供に出来る事なのかとか、奇妙なうそ臭さを感じてしまったのですよね。


スピルバーグ映画(監督じゃないけれど)は、辻褄が合わないような事も力ずくで納得させて染むような感じがしてしまうのですよね。

ついでなので、そんな部分を連ねてしまうと、あんな大事故の原因になった車側の運転手の怪我があんな程度と言うのは、どう考えても腑に落ちない。


キューブもたった一個であのような力があるというのなら、大量に軍が保管している他のキューブの存在が怖いじゃないの。
それから犬の奇妙な行動は何故か。犬がそうでも猫とか鳥はどうなんだとか・・・
後、もうひとつ気になってしまった事があったので追記です。少年のポケットの中のロケットが動くならば、少女の父親の首のネックレスが動かないのは、何故かとか・・・・。

と文句ばっかし言っているようですが、その合間に描かれる子供たちの冒険譚は結構面白いので救われるし、危うくロミオとジュリエットにもなりかねない(大げさ)両家の関係も修復されてメデタシとなったのも良かったと思います。

美しく描かれた思い出のロケットのエピソードも、母の死を乗り越えたと言うことなのかもしれないけれど、去っていく異星人に人間の大切な心を贈ったようにも感じました。


だけどこのお話が、時には「原発」の事と重なってしまったのでした。特に空軍の対応。
「積荷は安全なものですよ。心配ありませんよ。何でもありませんよ。」と言いながら、不明者が出たり死者が出たり、そして気がつけば町の者達は避難する羽目になっていたのでした。

彼らが扱っていたものは、力もあり能力の高い知的生命体。それを扱い方を間違えてモンスターにしてしまったのですね。
自分たちに手の負えないものに手を出してはいけないと言う教訓のように・・・・


エル・ファニング (Alice)
カイル・チャンドラー (Deputy Lamb)
ロン・エルダード

監督・脚本・製作 J・J・エイブラムス
製作 スティーヴン・スピルバーグ


スーパーエイト

theme : 映画館で観た映画
genre : 映画

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探偵はBARにいる

監督が橋本一、シナリオが古沢良太・須藤泰司(兼☆プロジューサー)、みんな「相棒」のメンバーです。これで面白くないものが出来るわけがないのです。期待して、しかも映画仲間の姑まで誘って、初日の初回に見に行ってしまいました。
流石に、姑まで誘ってしまうと、彼女の反応が気になってしまいました。

「まあ、これも嫁への付き合いで仕方がないわね。」と言う雰囲気になってしまったらどうしよう・・・・

が、義母は終わった後、
「こんなに面白いなんて思っていなかったわ。ああ、楽しかった。」と言ってくれたのです。

と言うことは、やっぱり最初は「付き合い」だったのですね。

探偵


でも喜んでいただけてホッとしました。
途端に態度もでかく
「そうでしょう、ヤッパシ。」と言い放っていた私なのでした。


主演は大泉洋。舞台は札幌、特にススキノ中心とくれば、大泉さんは北海道民に愛され育ったヒーローな訳で、背景になじまないわけがありません。
どこかずっと惚けた感じの漂う大泉の演じる探偵は、その惚けた感じの奥に、時々微かに見せるシリアスさが物語をグッと面白くしていると思います。

なんかお洒落です。

余り重いハードボイルドは、苦手です。この軽さがたまりません。



松田兄弟は前からハンサムなので好きでしたが、「悪夢探偵2」を見てから、松田龍平に対しての評価が数倍跳ね上がり、探偵の相棒役(本当は運転手と言うバイト)にも期待していました。

期待裏切らず、その高田と言うキャラも魅力的ですが、アクションが素敵!カッコいい!

そう、アクション、丁寧で見応えがあります。
義母が、スノーモービルのシーンは、実際にやっていて凄く大変で命がけだったんだってと教えてくれました。そう言う事前のリサーチ力は義母にはあって、これを見に行くんだと思うとテレビや新聞でのチェックに余念がないようです。

その義母が反応したのは丸い氷。

それで私はその氷に講釈をたれて・・・って、どうでもいい事ですが、姑とだってお話も弾みますよ。敬老の日には是非♪


まあ、それはともかくですが、最初に探偵が言うオセロゲームの醍醐味、それがこの物語の・・・・


「相棒」を見ている時も、そのラストが最初に立てた予想通りなら私の勝ち、ラストの予想が付くのがラスト前だったら私の負けなんて勝手にライターさんと勝負しています。かなり勝率が高い私ですが(なんと言ってもサスペンス好きなので・・)、この映画、負けました。負けるほうが実は嬉しいのです。

<ちょっと追記
声で分かるという意見多数。へえ、そうなんだ。そうなると探偵の俺もアレだけど、私はリアル探偵にはなれない事がわかりました。いつ、深田恭子が出てくるのかと思っていましたよ。アウトですね、まったく。>

不幸にも勝ってしまった、あなた、
それでもそれは関係なく面白かったですね♪


歌はカルメン・マキ。素敵な歌でしたが、それよりも実際に歌手役で登場で、昔の暗さがなくてそれにも驚きました。

それから・・・・
あれやこれや、細かい事があるのですが、ネタバレナシで書くとここまでが限界でしょうか。

ただエンドロールに「スペシャル・サンクス」として砂本量さんのお名前があったように思います。
この企画、結構前からあったのかなあとかいろいろ考えてしまいました。パンフレットを買わなかったので、今となってはその名前を劇場で見たのは、幻のような気がしてきました。

これから行かれる方はチェックしてみてくださいね。


探偵3


探偵2


探偵4

theme : 邦画
genre : 映画

tag : 古沢良太 大泉洋 松田龍平

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アンフェア the answer

アンフェア1
アンフェア the answer - goo 映画



前作の「アンフェア the movie」から既に5年も経ってしまい、何で今頃とも思うのだけれど、間が空き過ぎたせいか、此処のところの「アンフェア祭り」のようなドラマの再放送などを見ていると、やっぱり面白かったなあと思うのです。

こういうドラマの映画を見に行くときは「相棒」以外は夫との付き合いが多かったりもするのですが、ほぼ2時間、楽しい時間を持てたと思います。本当にかなり面白かったですよ。

「楽しい時間」・・・・・映画の感想としては、怪しげな言葉でありますが、実は映画を見るに当たっては大事なポイントだと思います。

ただ私、物語の感想としては雪平が可哀想だと感じてしまいました。それは世間感覚からかなり外れたものかも知れません。

雪平、北海道と場所が違っても佐藤の浩市ちゃんと、ちゃっかしおいしい事やってるなあと思っていたのですよ。何処にいてもイイ女はイイ女で良いことありですね。

でもイイ女じゃなくても優秀な女でなくてもいいから、もっと女として温かい温もりで包まれた生活をさせてあげたいような気持ちになってしまったのです。
ちなみに「温かい温もり」と言うのは「痛い頭痛」と言っているようなものですかね。

その凍りついたような美貌そのものに彼女の立つ風景は寒々としていました。

「ありがとう」
彼女は最後にある人に呟きます。
でも彼女の戦いは終わらない・・・・・
そんな感じがしました。


あらすじ等は、上でリンクしているgooなどでどうぞ。


物語の最初には結構丁寧にここに至るまでのあらすじが入ります。なので復習しておかなくても大丈夫です。

だけど物語の最初の方、お約束のような警察の間抜けっぷりとかで、つい眠くなってしまいました。山田孝之登場で面白くなりました。ただ私も細かい事が気になってしまって、なんとなく分かってしまってしまったのです。
取調室で・・・
ここで分かってしまっては、私のルールで行けば、私の勝ちですよ。
でも勝ちたくはなかった展開でした。

所詮好みではないのですよ。巨悪に立ち向かうって。どちらかと言うと猟奇的殺人者との頭脳戦とかの方が好きなのです。「セブン」とか、だから、ネイルガン殺人の犯人の恐怖の館に単身乗り込むシーンはぞくぞくしました。と言っても、結構そのシーンは気持ち悪い・・・。

その危ない人をもうちょっと多めに活用していただきたかったです。と書くと、またまた私が危ない人みたいになってしまうので、この辺でむにゃむにゃとごまかしておこう・・・

近頃ネタバレナシで感想を書いています。
そうするとこんなもんかなと思うのですが、この物語は、なんとなくスカスカ間が抜けているような気がするのですが、つまり説明不足のような。でもそこに裏がちゃんとあるのですね。



その穴埋め、ちゃんとされますよ。
でも、私あの映像でよく分からない所があるのです。
何故、佐藤から受け取ったアレを雪平はあそこから取り出したの。

だけどあのシーン、好きです。
横たわる雪平、そして涙、口ずさむ歌・・・・


アンフェア2  アンフェア3  アンフェア4  アンフェア5




theme : 邦画
genre : 映画

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一命

一命 - goo 映画

201110301

10月30日、映画館にて鑑賞。

この映画、映画館での予告編でも気になっていたけれど、私を劇場に足を向けろと即したものは、テレビのCMで一番印象に残った瑛太のカッカと裃を脱ぐシーン。全くもって予備知識がなかったので、この先どんな展開になるのだろうと、凄く気になりました。

それなのに行こうと思った直前に、姉がネタ晴らし。

もうこれからは見に行く前に、行こうと思ってる事さえ私の友人や姉とは話題にしないわ、私!
プンスカ。

だけど、この映画に関しては知っていても良かったような。

本当は知らないで、映画館で凄く驚いてもみたかった。
でもこれを映画館で初めて知ったら、恐ろしさ倍増だったかも・・・・と微妙。

現に、その映像を直視出来なかったです。

ところでこの映画には、「龍馬伝」で私が大好きだった後藤様を演じた青木崇高が沢潟彦九郎役で出演しています。
何の情報を持たずに(姉のネタばらし以外は)見たので、凄く嬉しかったです。
しかもかなり憎たらしい。
この人が、余りにも非情な人であったから、この映画も面白さが増したようなものだと思います。

ふふふ、流石、私の元後藤様。

って、それはともかく「切腹」と言う映画のリメイクだったのですね。海老蔵の役は仲代達矢が演じたみたいです。機会があったらそちらも見てみたいと思いました。

キャストも良かったです。
そして物語りも・・・。

この映画を見ていると、なんでもないようなささやかな日常が、本当に愛おしくなってくるのです。大切なものは、そんな貧しいけれど日常のささやかさの中にあるのかもしれないと思えるのでした。


<以下ネタバレ感想です。>
201111302

瑛太のカッカと裃を脱ぐシーン。
この後、どうなるのだろうと思っていた私。

まさか竹光で切腹にする事になろうとは。

このシーンは凄まじくて、そしてはらわたが煮えくり返るのです。

何が、何が、武士だ。

戒めと言うのなら、此処までやる事はなかったはずなのです。

彼らは「武士」と言う言葉で縛られた鬼畜です。

そう思えてしまうからこそ、海老蔵が演じる津雲半四郎の言葉が響きます。
海老蔵、良いですねえ。抑えたような話し方に惚れ惚れします。

だけど私が後から思い出しても涙が出てきてしまうシーンは、満島ひかりが演じた美穂が、骸となって戻ってきた夫の袂から血に染まった和菓子を取り出し、それを食べる所です。もうここは滂沱の涙でやばかったです。
おたべと、既に死んでしまった子供の口元にちぎった和菓子をもっていく妻。

今思い出してもジーンと来ます。

子供の死にも間に合わず、帰ってこなかった夫。彼はその時に帰ってきたくても帰ることが出来なかったのでした。だけどずっと心は妻と子供の元にあった。それは井伊家で出された和菓子を袂に入れていた事で、しっかりと妻にも伝わっていたのだと思います。

ひとつの饅頭を分け合って食べる幸せ。彼らにとって貧しさは不幸せではなかったのです。


そして夫が使った竹光で喉を掻き切って死に絶えた美帆。

その竹光を見て、半四郎は後悔の念に押しつぶされそうになります。なぜならこんなに追い詰められていても、半四郎の腰には名刀が刺さっていたのです。自分の子供のように育てた娘婿の千々岩求女が、家族を守る為にとっくに捨てたものを半四郎には捨てられなかったのです。それは「武士の誉れ」「武士の誇り」・・・何の意味もない事。

井伊家で刀を抜いた半四郎が持っていたものは・・・竹光。

もう刀を売ってお金を得る必要などないわけで、この竹光は子供たちを殺してしまった贖罪、又は家族の絆だったのでしょうか。

半四郎は竹光で誰かを殺したわけではありません。形の違う切腹のようなものだったと思います。
井伊家の家老の斎藤勧解由は役所広司が演じると、どこかギリギリの部分で良い人なんじゃないかと期待してしまいます。
でもとうとう最後まで武士問答はすれ違いのままでした。

底辺を知らない政治家的発想の斎藤。
主君についていくしかない武士は運によって、周りにいるのは求女であって、そこにいる者がここに座っていたかも知れないと言う言葉も胸に響きました。

二匹の猫の描き方が素晴らしかったですね。

「武士の・・」「武士の・・」と言っていた井伊家でしたが、多勢に無勢、両手を上に掲げて戦闘放棄の者に大勢で切りかかるなど、卑怯の連続と言う戦いのシーンで、皮肉が生きていました。

201110303


蹴られてばらばらになる赤兜。
髻を取られた事により、屈辱から腹を掻っ切る沢潟彦九郎。

思わず「ざまあみろ」と思ってしまいました。
また千々岩求女を竹光で切腹に追い込んだ因果応報なのだと思いました。

だけど結局それも末端切り。

殿の帰りに、しゃあしゃあと家老は「赤兜」は我らの誇りと頭を下げる所で終わるのです。
秀逸でしたね。

201110304



市川海老蔵 (津雲半四郎)
瑛太  (千々岩求女)
満島ひかり (美穂)
役所広司  (斎藤勧解由)
竹中直人  (田尻)
青木崇高  (沢潟彦九郎)
新井浩文 (松崎隼人)
波岡一喜 (川辺右馬助)

監督 三池崇史


theme : 邦画
genre : 映画

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カイジ2~人生奪回ゲーム~

カイジ2~人生奪回ゲーム~ - goo 映画


カイジ1


11月5日初日の初回に見てきました。

映画館で「カイジ2」の予告編を見るたびに、なんだかワクワクしてきてテンションが上がっていました。
ドキドキ・ドキドキ
原作を読んだ時の、あのたまらないドキドキ感を脳が覚えているからかしら。

パチンコ篇は鉄骨渡のような命がけみたいな事はなくても本当に面白いのですよ。(原作の話。映画ではありましたね。王女と奴隷ゲーム)

だけどこの勝負、一発逆転とか、右か左かの究極の選択と言う勝負じゃないから、地味な戦いに感じる人もいるのかもしれないなと思いました。
この勝負の面白さは、思索に秘策を重ねて沼に臨んでも、結局はその沼には、叶わなかった所。

なぜなら敵も人生がかかっていてプライドも何もかもかなぐり捨てて必死だからです。

ああ、もうだめだ・・・
ああ、もうだめか・・・

が、そこでカイジが閃いた究極の一か八かの勝負。

みんな、おらに元気を分けてくれ!

おいおい、銀玉は元気玉じゃないって。

イヤ、失礼。「ああ」の所から、実は私の妄想。そんな風には描かれていません。
実は描いて欲しかった。

もうだめだ、もうだめだ・・・・
俺にすべてを託してくれた地下のみんな、どうか許してくれ。
だけど、テレビ中継でカイジの勝負を見守る仲間たち。帝愛はあがこうとしてもムダなんだと、カイジの戦いを中継していたのです。信じて必死で祈る姿の仲間たち・・・・


こんなシーンが、この映画では欲しかったと思いました。

戦いの動向に一喜一憂して、身悶えしているのは、伊勢谷支配人。
彼に、その担当を一気に担わせるから、伊勢谷さん目立っていました。


個の破滅と複数の破滅。
カイジの勝負には、帝愛で生きるものから見たら「甘っちょろい」仲間の救済もかかっていたのです。
そこのところをもっと際立たせてもらいたかった・・・・・と後から、ちょっと思ってしまったのでした。

しょっぱなから、こんな事から書いていますが、実はかなり楽しんでみました。
この映画は娯楽作品ですから「おもしろいな~~」と思えることが一番のポイントなんですよね。

しかも足りない部分は何故だか勝手に脳内補完していたのです。それは原作を知っていたからじゃないかと思うのですよね。知らない人が見たら、やっぱり目立つ演技をしていた人の方に目がいくのではと思ってしまいました。
伊勢谷友介、好きな俳優さんでこの役にぴったりです。

藤原竜也はどんどんカイジになっていくと言う感じがしました。
もちろんダメ男になって行くと言う意味ではありません。


それから音楽が良かったなと思いました。
あの音楽、ワクワク感を高めました。


以下ちょっとだけネタバレ感想です。

カイジ2


カイジのラストはお決まりで、彼が億万長者になってたりしたら続編は作られないわけで、あれで良いのかなと思いました。
いざと言うときはヤル人だけど、普段は・・・・
楽しんだと言う割には今回文句が多いのだけれど、あんなに苦労して抜け出た地下帝国に、あっという間に戻っていたと言う設定は、ちょっと工夫が欲しかったです。

利根川のカラクリは分かりましたよね。
でも演技が凝っているし(利根川の)、なんたって手作りEカードが笑えました。
だいたい
「蛇でいてくれてありがとう。」とカイジ、前回は言っていたのにミラーに映った裏を見てほくそ笑むなんて姑息。
そんな所がカイジなんですね。
利根川の勝負の仕方は、勝負にもって行った段階で既に勝負に勝っている所。将棋にしろEカードにしろ、そんなの最初からやる気がないので、相手に信じられないくらいの良い条件を惜しみなく出してその気にさせてしまうのですね。

勝負じゃなくて、いわば詐欺。
だけどカイジったら学ばないんだから、もう。

でも味方の時は心強かったです。
「覚悟だ、カイジ。」
伏線の張り方が上手かったですよね。



生瀬勝久の坂崎のおっちゃんぶり、良かったです。なんかホッとできるキャラでしたね。

吉高由里子の石田裕美も良かったです。
彼女が最後に言った
「ありがとう、カイジ」に救われたような気がしました。

カイジ4


カイジ3

一条に復活の日は来るのか!?

カイジ5



theme : 邦画
genre : 映画

tag : 香川照之 藤原竜也

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三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 - goo 映画


三銃士

近頃、見たい映画が一杯で困ってしまいます。悩んだ末選んだのは、映画館で見た方が数倍面白そうな作品を選びました。

アレクサンドル・デュマの同名小説の映画化で何回も映画化されています。三銃士+ダルタニアンの痛快娯楽大作といった所。

この作品を前に映画で見たのは、「ロミオとジュリエット」のマイケル・ヨークがダルタニアンをやった1974年の作品です。

予告編では比較が出来ないくらい派手になったなと思いましたが、そのぐらい違うのでなければ、今ヤル意味もないですよね。

派手でした。
そして楽しかったです。
3Dで見ましたが、久しぶりに3Dに満足が出来る作品でした。

お話は周知の作品ですが、やっぱり出来るだけ予備知識無しで出かけました。
以下は、普通にネタバレしていますよ。

見た事を姉に言いましたら、
「オーランド・ブルームが出てるんだよね。」
私「・・・。ああ、そう敵のあの人ね。そうそう。」

三銃士2


言われて見ればそうだったけれど、余り意識しなかったなぁ。
三銃士+ダルタニアンの方に意識がいってしまって。
この4人は個性がそれぞれに際立っていて、本当にかっこ良かったし魅力的だったから。

でも敵側が強くてカッコいい、又は美しいと、余計お話は面白くなるのですよね。

だけどオーランドのバッキンガム公は確かに美しい男ではあったけれど、強かな敵と言う雰囲気が前面に出ていてなかなか良かったです。

悪の花の魅力が満開に咲き誇っていたのは、ミレディを演じたミラ・ジョヴォヴィッチ。
この悪女が、いつも三銃士のお話を面白くしてくれるのですが、この作品のミレディの魅力はダントツじゃないかしら。
監督が「バイオハザード」シリーズのポール・W・S・アンダーソンだけあって、彼女のアクションシーンは、まるでバイオでしたよ。

ラスト近くなって、彼女は退場。
ちょっとその後の戦いが寂しかったりもして。

三銃士3


まだ若いルイ13世とアンヌ王妃の淡い恋は、可愛らしかったです。
馬鹿殿っぽい王ですが、可愛かったので許せるっていう感じでした。



かわいいと言えばコンスタンティンも可愛い。


三銃士4


派手さと目新しさが出たのは、ダ・ヴィンチの飛行船が出てきて、空中戦だった事。でも空中戦と言うスピード感はなかったです。海上の船の戦いを空に持って来たと言う所が面白いアイデアですよね。


ラスト、ウワッと言うシーンで終わりました。
きっと続編はありだな~。

でもそうするとコンスタンティンの運命は・・・!?
可愛いから変えるんだろうな~なんてムダに予測してしまったり。
ついでにもうひとつ、蛇足。
思うに原作者のデュマさんが生きていたら、こう言う作品がきっと好きだろうなと思いました。なんとなく^^


三銃士5


ローガン・ラーマン (D'Artagnan)
オーランド・ブルーム (Duke of Buckingham)
ミラ・ジョヴォヴィッチ (M'lady De Winter)
クリストフ・ヴァルツ (Cardinal Richelieu)
レイ・スティーヴンソン (Porthos)
マシュー・マクファディン (Athos)
マッツ・ミケルセン (Rochefort)
ジュノー・テンプル (Queen Anne)
ルーク・エヴァンズ (Aramis)
ガブリエラ・ワイルド (Constance)
ジェームズ・コーデン (Planchet)
フレディ・フォックス (King Louis)

theme : 洋画
genre : 映画

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nanatakasou

Author:nanatakasou
kiriyです。
映画はジャンル問わずで大好きです♪
だけど、ブログはゆっくりマイペースで更新中。

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