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アイ・アム・レジェンド

アイ・アム・レジェンド




 






私の名はロバート・ネビル。ニューヨークで生き残っている。
もし誰かこれを聞いているなら、もし誰か他にいるなら…誰でもいい、応えてほしい。
あなたは独りではない。



 はしかのウィルスを制して、癌という病気をついに人類は克服したと言うインタビューがテレビのニュース番組から流れている。

あっと言う間に三年後、荒れ果てたニューヨークの街を走っているのは真っ赤なマスタングだけ。愛犬サムとネビルはその車を飛ばして狩をしている。

他には誰もいない。



無駄な説明は一切なし。なぜこんなことになったのかと言うことが重要ではないのだ。こんな立場になってしまった男の、その物語なのだから。

誰もいないニューヨーク。そのシーンこそがこの映画の最大の見せ場だと思う。どうやって撮ったんだ~、と食い入って見てしまう。監督インタビューではタイムズスクエア以外ではCG撮影はなしで、全て実写で撮ったらしい。日本でも劇団四季がその公演を始めたばかりのウィキッドの広告などが、すぐそこの未来を指し示していて恐ろしい。

予告編で既に怪しいなと思ってはいたが、やはり「ダーク・シーカーズ」なる感染者の群れが現れる。その特徴はあまたあるゾンビ映画や「バイオ・・・」の彼らに酷似している。ただ、彼らはゾンビではない。感染者なのだ。感染後の症状が狂犬病に似ていると言う説明にも頷ける。発症してしまえば、100パーセント致死に至る病気。だけれど、100パーセントは死に至らずに、ダーク・シーカーズになる。そして生き延びた人類を食い尽くした・・・
言葉に直してしまうと、あ~あというところだが、これも人類はどんなウィルスを作り出してしまったのだろうかと言うことは、あまり関係ない。


あくまでも、独り。救いのないような孤独に、真の恐怖がある。

だが、その終わらせ方には不満が残る。大人の満足できるSF映画のように思えたが、ラストはまるで「バイオハザード」の番外編のようだと感じてしまって、物足りなかった。映画に点数や星をつけるのは苦手だが、この映画は愛犬サムがいるから、85点。もし、いなかったら60点といった所だと思う。

以下、ネタバレ感想。

 愛犬サムの最後は容易に推理が出来てしまう。でも、そのことがいつ訪れてしまうのか、ドキドキしてしまう所だ。そして、その最後の時優しく抱きしめながら歌を歌い見送るネビルの姿が、印象的だった。

語りかけて唯一返事の返ってくる、家族の死。

 いつも行くDVDのレンタル店に、客、店員に見立てマネキンを置き、話しかけるネビル。その行動には理解できるものがあるが、サムを失ってからの辛い気持ちが増幅される場所として、重要な場所であった事が分かる。

自殺とも取れる、復讐に出かけたネビルの危機一髪な時に、三年流し続けて無反応だった放送を聴いてやってきた親子に救われるところなどは、彼女曰く
「神の意思」なるものかもしれないが、ご都合主義にしか見えないような気もしてしまう。その彼女が現れたことによって、いきなり「生存者の村」の存在が示されたり、秘密の住居がばれたりして、ストーリー展開が加速する。ド派手にはなるが、B級
映画っぽく転がっていってしまうのが残念だ。


 血清を開発するためにネビルはダーク・シーカーズを捕獲し、人体実験を試みている。その失敗の数だけの死者の写真が、壁一面に貼り付けられてある。私のような第三者、もしくは突然現れた生存者の女は、その死を悼むが、科学者であるネビルの目には、そうは映らない。彼らはたぶん捨石だ。だから、罠を仕掛けて、シーカーズの女性を捕獲した時、自分の身の危険を顧みずに明るい日の下に飛び出してきた男を評して、飢えにその正しい判断力を失ってしまった。そこまで人間らしい能力は低下してしまったと言うように思ってしまったのかもしれない。

その闇の生き物が実は知能は失ってはいないのは、その後の話しの展開で分かる。劇中では説明されなかったが、彼らのリーダーが、なぜ執拗に攻撃を仕掛けてきたかといえば、先に捉えた女性に秘密があったのではないだろうか。


話の流れで言ったら、その女性はリーダーの娘だったのかも知れない。



 よくあるウィルス系のストーリーが、一部の者達の利益中心のエゴがもたらす恐怖を表すのに対して、この映画は人類救済のために新ウィルスが生まれてしまい、また人類再生のために、感染者と戦っていく・・・
それはテーマではないかも知れないが、「善」の中に潜む闇。そこに、防ぎようのない恐怖があるのかもしれない。


・・・・だけど、こういう映画の終わらせ方って、やっぱりこれしかないのかナァ・・・

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「ナショナル・トレジャー」

 ナショナルトレジャー



 





 


 12月21日から「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」が公開されたので、テレビでもその前作が放映された。これは以前もDVDで見たが、その殆どを忘れていたように思う。けれど、見直してみて気が付いたが、忘れてしまっていたと思っていた部分は、寝てしまっていて見ていない部分だったかも知れない。

「インディ・ジョーンズ」と言う作品以降、どれだけそれに匹敵する「謎解き冒険活劇」の傑作に出会いたいと渇望した事か。(こんな言い方をしていても、前の戦争は知りませんからね。)

次から次に解けて行く謎解きは面白かったが、あまりに簡単に解いていってしまうので、一族の成し得なかった夢と言う重みを感じることが出来ない。

たぶん最大の謎であり最大の困難だったのは、二年かかったと言うシェリー・・?、名前は忘れてしまったが、船の発見だと思う。が、物語はそこから始まるのでテンポよく進むのだ。
派手なアクションはなく、なぜか敵にも嫌悪感がない。
この映画の面白味は、その頭脳による謎解き。だからといって敵であり、なかなか聡明なイアンとの頭脳戦というわけでもない。


謎の部分はフリーメイスンや独立宣言書、自由の鐘など申し分はない。これは好みの問題なのかも知れないが、そのシャープさが物足りない。謎にはいわくがあったり、伝説があったり一人歩きしているような重みが欲しい。

でも、そのラストは良かったと思う。
変わらぬ相棒がいると言う映画は、安心してみることが出来る。

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「冷血」

e1a259e3.jpg冷血(1967) - goo 映画



スターチャンネルにて鑑賞。

「冷血」と言うノンフィクッション小説を書き上げるまでの、作者の苦悩を描いた「カポーティ」が高い評価を得たことは、記憶に新しいことだが、コレはその小説の映画化されたもの。

 一家四人が惨殺。だがたった40ドルとラジオしか盗まれていなかった。ゆえに、その動機に疑問が持たれた。怨恨なのか。
 捜査が行き詰る中、思わぬ突破口が刑務所の中からもたらされた。


 日本でもようやく、警察が懸賞金などを懸ける様になり、それが時効間近の犯人逮捕に繋がった事は知られることだが、他にも懸賞金のかかっている事件がある。2000年12月世田谷で起きた事件だ。「一家四人」と言う符号に一致が悲しい。その事件に限らずに、情報提供が堀の中の人々ということは有りえる事だと思う。

犯人であるディック・ヒコック(スコット・ウィルソン)とペリー・スミス(ロバート・ブレーク)は、小切手サギや車の盗難を繰り返し一時はメキシコに逃れるが、お金を使い果たして戻ってきてしまう。あまりにも無計画だが、それゆえに起きてしまった悲劇だったかも知れない。

 それぞれの父親の発言が印象的だった。
―自分を愛している。その息子が自分を苦しめるわけがない。―

本来なら、その理屈は通用するだろう。事実ディックはそのことを気にかけている。
だけれども、父が息子が自分を憎むわけがないと思うことが間違いだ。

最初は強盗だったものを殺人まで突っ張らせてしまったものは、自分自身の人生への激しい怒りと憎しみだった。その存在の否定こそが全ての怒りの原点かも知れない。

 もちろん二人には当然のことながら、極刑が言い渡される。
ふと、思う。同じ場所にいながらひとりは殺し、一人はは手をかけていない。日本の司法ではどう裁きが下るのだろうか。もちろん、ディックを庇うものではない。強盗の計画を立てたものは彼だし、車強盗を働こうとする時も殺しの指示を出すのは彼。言葉巧みに詐欺を働くのも彼だし少女に乱暴をしようとするのも彼。

ただ、死刑のその時彼らの言動に、手を下した者自らの手を汚さなかった者のの差が表れているような気がした。

ディックは「心は静かだ。」と言い、
ペリーは
「僕はたぶん誰かに謝りたいんだと思う。でも、誰に・・」

 謝るべき相手は死者の国にしかいない。 





  

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「ワーキング・ガール」

1e27c682.jpgワーキング・ガール(1988) - goo 映画




 

「そんなわけナイだろ。」と言いたくなってしまうものは、何もド派手なアクション映画やSF映画ばかりではないんだなと思うのです。要するに、映画自体が「そんなわけがない。」と言うものの欠片で出来ていて、その現実でないものを楽しむ事が映画の醍醐味なのかも知れませんね。

などと、何を今更基本事項の確認みたいな事を言っているのかと言えば、この映画を見ていたら、そんな事が言いたくなるような気持ちになってしまったわけです。


 調子の良いサクセスストーリーなんですが、見ていたら元気が出るような映画でした。
学歴がなくて、人にはそれなりにしか評価されなくても、自分の力を信じてアイデアで、今ある状況から抜け出そうとするテスには共鳴するものがありました。ただ、主演のメラニー・グリフィスは綺麗かも知れないが、ふくよかな人だナァと思ってしまいました。
シガニー・ウィーヴァーは秘書のアイデアを盗用しようとする、テスの上司で敵役。テンション高い、調子のいい女でなかなか嫌な女を好演しています。でも首になってしまったり、恋人を取られたりと散々です。

アメリカと言う国は、夢も見ることが出来るかも知れませんが、劇中でもハリソン・フォード演じるジャックも言っていますが、ミスひとつで首になってしまう国なんだと思います。夢も悪夢も表裏一体・・・

ふと思ったことですが、アメリカでは秘書の仕事はどうも軽く見られているなきがしてしまいました。前に何かで読んだアメリカのホームレス秘書の話を思い出してしまいました。


ラストシーンは頑張ったことが報われた、アメリカンドリームと言う感じで良かったですね。

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ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記

57d5862d.jpgナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 - goo 映画






1月13日映画館にて。


 こともあろうか、リンカーン暗殺の汚名を祖先は着せられてしまう。ゲイツの名の名誉を取り戻すため、再びべン・ゲイツが謎解きに立ち上がる。

劇中にもあるセリフだが
―今自分があるのは、祖先のお陰。―
なんとなく胸が痛いような言葉だと思う。「御先祖様」なんて言う言葉は日本人の特許のような言葉であっても、普段の生活の中で感謝する気持ちや思い出すことなど、あまりなくなっているような気がしてしまう。

その祖先の名誉回復のためならば、黄金なんか要らない・・・・らしい。


 前作の謎解きが難しいのかそうでないのか分からなくなるほど、ベン・ゲイツが簡単に解いていくので物足りなかったが、今回は見ていて置いてけぼりを食らうような感覚にはならなかった。
が、人は好き好きである。
「単純で面白かった。」と私が言うと、一緒に行った夫は「物足りない。なんだかなぁ~」と言う。前に行った「アイ・アム・レジェンド」では、私が「なんだかナァ~、納得できないな。」と言えば、夫は「あれはあれで良かったんだ。凄く面白かった。」と言う。この二作で、もううちら夫婦は相性が悪いことがわかった。


 余計な事はさておいて、確かに謎解きに深みはないかもしれない。でも、それは前作も同じ事。変わらずに面白いのは、パリ、ロンドンの街、バッキンガム宮殿の中、ホワイトハウス執務室の中、ラシュモア山と秘密の隠されている所がたまらない。
また、アメリカ都市伝説なども上手く使っているところが、面白さをましているような気がする。
このアメリカ都市伝説についてはHPの「信じるか信じないかはあなた次第、闇に隠された都市伝説の秘密」に書いてあって興味深い。


<以下ネタバレしています>


ナショナルトレジャー


 なんだかんだと言っても、ディズニー映画なんだとしみじみ思ったのは、悪人がいないということだ。謎のトレジャーハンターのウィルキンソンなども、本当の目的は家名をその歴史に刻む事だった。なんだか、その最後にはいたく同情してしまった。

今回は言語学者のベンの母親(ヘレン・ミレン)も登場。32年前に別れた夫婦。やっぱり離婚のきっかけはくだらないことだ。歯ブラシを何処に入れたのかなんてこと。ただ、本当の理由はよくある家庭を顧みない夫にあったみたいだ。これで、同じように夢を追っていたはずの父親が一作目の時には態度が否定的だったという「謎」だけは解明されたわけだ。
だからと言って32年会わなかった夫婦が、再び心を通わすなんてこっちの展開も夢がありすぎる。


 夢があるといえば、大統領が善い人すぎるというのも気になるところ。

最後の黄金都市出現には、前作と同じような感動はない。だけれど、この映画ではお約束のように宝探しは成功する。これはもう、世界的な大発見な訳だ。さぞや世界中のニュースの時間を独占したことだろう。

ニュースと言えば、ロンドンの派手なカーチェイスだって、人々が逃げ惑ったわけだから、コレもニュースにならないわけはないが、いつだって映画の中では素通りだ。
私的にはこのロンドンのシーンは、嵌りどころで、
「ああ、そうそうここ見たことがある。」とか言い出しそうなんだけれど、あまりに早くてついていけなかった。


―全て丸く収まって、メデタシメデタシなのでやっぱりディズニー映画、御家族で楽しめますね。―




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「アメリカンドリームス」

58ff053a.jpgスターチャンネルにて。アメリカンドリームズ<2006>


全米最強番組「アメリカン・アイドル」をモデルに作られた作品らしい。何気なくかけたFOX TVで見たことがあるが、まさにこんな感じ。


「ブリジット・ジョーンズ」シリーズ
「ノッティングヒルの恋人」 のヒュー・グラントが主演。


この映画は何時やっていたんだろうと思ったら、劇場未公開だった。
申し訳ないが、なるほどと思ってしまった。本音を言えば誰がお金を出してこの映画を見たんだろうなんて事を心の底で思ってしまったからだ。

が、詰まらない訳ではない。だから最後までチャンネルも変えずに見ていたわけだし、感想なんかも書いてしまっているわけなのだ。詰まらない訳ではないが、はっきりいってしまえば半端な感じ・・・・

この映画は「ブラックユーモア」とうたっている。オーデション映画の面白さと言うものは微塵もない。

描かれているのは、なんとしても這い上がってやろうと言う下品な少女。「下品」と言うのは、私の感想だった。「したたか」とは一般的には言うのだろう。美少女と言う設定らしいが、演じているマンディ・ムーアは歌は上手だが、ぜんぜん美しくかんじられない。ただ、常に自分には正直で、それゆえか人を見抜く才能に長けているような気がした。


 その少女に利用されているだけの元彼。その元彼は、極普通の男だ。ささやかな職場の昇進に幸せを見出すことの出来る平凡な男。だが彼の人生は平凡ではなかった。失恋の痛手から軍隊に入ったが、イラクに行けと言われると驚いたり、着任そうそう、挨拶代わりの交わした言葉で「弾に当たるなよ」と言われた途端に、流れ弾に当たって、腕をかすり傷を受けて即効で帰還。負傷軍人として英雄扱い。彼こそが、まさにアメリカの皮肉と言えるかも知れない。


 音楽好きのイラク移民のオマール。彼の素朴さには好感が持てる。裕福な従妹にショッピングに行こうと誘われると、
「先週も行ったじゃないか。何か買い忘れたものでもあるのか。」というさりげない深い言葉を言う。だけど、彼は大統領が番組の「アメリカン・ドリームズ」にゲストで来ると決まったばかりに、自爆テロというとんでもない使命を与えられてしまう。


 再選を果たした大統領は、珍しく新聞を読んだがために、真実に目覚め神経衰弱になってしまう。彼の中国のトップとの会談シーンは印象的だ。彼は挑戦の脅威に怯え、悪夢にうなされることを語る。
「あなたは怖くないですか。」と問いかける彼に、情けないが好感が持てる。
が、そんな事では大統領が勤まるわけもなく、主席補佐官によって意訳されて伝えられてしまう。その後も大統領は彼の言葉を伝えるだけの人に成り下がっている。


 そしてそれらの人物が集まってきた場所「アメリカン・ドリームズ」には、プロデューサー兼司会者のマーティンがいるのだが、彼は視聴率至上主義。まあお決まりな感じだが、彼が番組のためにこのようなメンバーを集めなければ、最後の結末には行かなかったわけで、やっぱり要だったと言えるかも知れない。


その最後は、エーそうなるのか、それでいいのか~と言う結末。たぶん予想も出来ないが、納得も出来ない。あまりにもブラックな結末。
予想外の結末や時代が抱えるさりげない問題を、皮肉たっぷりに描いていて、面白さは満載のはずなのに、なぜかアメリカ止まりの面白さに感じてしまったのだった。


個人的にはオマールの従妹のイクバルが好みだな。



 


 

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「マイ・フレンド・フォーエバー」

マイ・フレンド・フォーエバー(1995) - goo 映画
あらすじはこちらで。

マイフレンド・フォーエバー



 

 ブラッド・レンフロの突然の訃報には、本当に吃驚しました。「スリーパーズ」ではブラッド・ピットの子供時代を演じ、私は美少年だった彼のファンでした。近頃ではいろいろあって、あまり活躍の話は聞こえてきませんでしたが、その復活を信じ願っていました。ですから、25歳の若さでの早すぎる死の知らせは驚きと共に残念でなりません。


 その彼の作品で、この「マイ・フレンド・フォーエバー」はとても好きなものです。

12歳のエリックと隣にやって来た、エイズの少年デクスターの友情の物語なのですが、本当に彼らは子供らしいのです。そのあらすじを読み直しても涙が滲んできます。

この映画を見る前のことだったと思いますが、近頃は小学校でも性教育は当たり前のことかもしれません。特に前はその時間を授業参観に当てることが多かったのですが、子供のその時間に「エイズ」のことを取り上げられたことがあります。
先生がエイズのあれやこれやを説明し、最後に子供達がキラキラした顔で感想を言うものだったのですが、その子供達の感想。

「僕は、エイズの子がいても差別するのは辞めようと思いました。」
「エイズは簡単にはうつらないことがわかったので、そういう友達がいても一緒に遊ぼうと思いました。」

言っている事は決して間違えてはいません。ただ、嫌な授業だと思いました。子供達は先生の言っている事のオウム返し。聞いていても彼らが考えた言葉として聞こえてきません。しかも誰もが自分とは関係ない世界の子供の話です。もちろん、自分が不幸にもエイズにかかってしまっても差別なんかされたくないなどと言う子供などはいません。自分は当然のように除外なのです。


 でも、もしもその時先生が
「ねえみんな、君の一番だい好きな友達が、不幸にも輸血とか薬だといって与えられたものから、実はエイズにかかってしまったら、君達はどう思うの?」と聞いていたらどうでしょうか。

中にはこんなことを言った子供がいたかもしれません。
「僕は絶対、絶対に差別なんかしません。そんな事関係なくて、普通にいっぱいいっぱいその子と遊びたいです。それで、何とかしてその病気が治ればいいと思って、自分に出来ることがあったら何でもすると思います。」

そんな言葉が聞けたなら、私はこの映画を見たときと同じように涙がこぼれてしまったかも知れません。


 この映画では変なシーンが印象に残っているのです。デクスターの家の夕食に招かれて、食欲のないデクスターが、デザートを残すと
「食べないなら、貰っていい?」とエリックが聞くのです。デクスターの母は
「平気なんだと思うけれど、でも、違うやつをお変わりにあげましょうね。」と言います。
エリックの子供らしい愛らしさ、デクスターの母の優しさが伝わってくるシーンでした。

もちろん、二人の冒険旅行は山場です。

 デクスターの棺に自分の靴を入れ。、川にデクスターの靴を流すラストにはやはり涙が滲みます。その最後のシーンを思い出すたびに、しっとりととかしみじみととか言うのとは少し違うなんともいえない気持ちになるのです。例えば、葉の上に溜まった露がすっとしたに落ちていくような、そんな感じでしょうか。




25歳の死は早すぎました。でも、少年の日のブラッド・レンフロは作品の中に閉じ込められて、ずっと生き続けていくのかも知れません。




 


 


 

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スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

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スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 - goo 映画


1月23日映画館にて。


スィニードット2


 見終わった後に、一番初めに感じた事は
「凄まじかったなぁ、疲れた~。」と言う思いだった。

どんなにミュージカルであったとしても、ジョニーが演じていても、スプラッタはスプラッタ。決して笑いながらは見ることは出来ない。

ただ、こんなに歌が物語りに溶け込んでいるとは思っても見なかった。時にミュージカルで感じる唐突感、それがこの作品にはなかった。

ティム・バートン監督が歌唱力より表現力を重視したことは功を奏したようだ。


一緒に行った息子が言った。
―心情が歌で歌いこまれているので、理解しやすかった。―

それは言えると思った。
目線やちょっとした仕草で、推理する必要がない。


 この映画で何かを学ぶとしたら、報われない「愛」には固執したり、執着しないで
辛くても一人で我が道を行く事が懸命だと言うことだろうか。それが出来ないのが恋心と言うものなのだと思うけれど。

人を呪わば、穴二つ。二つでは足りなかった復讐劇。




  スィニードット


以下ネタバレ感想。



ヘレナ・ボトム=カーターが演じるミセス・ラベットの恋心が悲しい。家族を失ったスウィーニー・トッドが剃刀を手にとって歌う「友だち」。その掛け合いに
♪私も友達なのよ。ずっとあなたが好きだった・・♪
歌う彼女の姿に、胸が痛くなった。

 明らかに生活が困窮しているのに、15年も彼の銀の剃刀を売らずに隠していただけで、彼女の気持ちに気がつきそうなものなのに、そんなものには興味もなく気付きたくもない彼には、思いは通じない。

店も繁盛して、彼女が夢を語るシーンだけは。押さえめな色調の箍がはずれ、わざとらしいほどにカラフルになる。彼女の生き生きした語りとは対照的に、スウィーニーの反応に笑ってしまう。
まるで、倦怠期の夫婦のようだ。
物語に対して願望を抱くのは意味のないことだけれど、「そんな恐ろしい事はそろそろ止めて、彼女の夢のように別の道を歩けばいいものを。」と、彼らは許されるはずもない殺人鬼だと言う事も忘れて、心の底でチラッと思ってしまったのだった。


 その最後が強烈で、しばらくはその事で頭がいっぱいになってしまった。彼女の大きな目がそのインパクトに拍車をかける。でも、魔女のような女には相応しい最後だったのだと思えばいいのだと、自分をなだめる事にした。

 ただ「ロンドンで最悪なパイ」と言うユーモラスな歌を歌った時
―女優って大変だなぁ。あの黒くて最強のれいのあの虫を『まあ、何これ』って、手掴みしなくちゃいけないのよ。―
と、後から息子に言ったら、
―CGですよ、当たり前じゃないですか。―
と言われてしまった。あっ、そう・・・。



  スィニードット4


 アラン・リックマンなどもちろん見応えがあるが、 アンソニー(ジェイミー・キャンベル・バウアー)、ジャアナ(ジェイン・ワイズナー)トビー(エド・サンダース)などの新人グループも、また魅力的だった。

ジョニー・デップのことにあまり触れなかったが、言うに及ばずかな。
ゴールデン・グローブ賞、おめでとう。アカデミー賞も楽しみです。

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アース

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アース

1月23日映画館にて。


この映画は、子供ワンコインキャンペーンをやっていて五百円で見ることが出来る。
一緒に行った友人が、
「いっそ学校でやって、全校生徒に見せたらいいのに。」と言っていたが、そんな言葉に頷ける映画だった。


 ツンドラタイガ・・・
言葉で暗記の嫌いな地理も、よく分かる。
(だけど「永久凍土」なんて言葉を聞くと、私は「聖星矢」を連想しちゃうんだよね~)

先程、タイガの針葉樹林の写真なんかを見ていたら、通りすがりの息子が、興味を持って覗きに来たので、この映画で得た知識を披露したりしてしまった。

雪がとけて、針葉樹林に濃い緑が戻る頃、地球全体の酸素濃度が濃くなる・・・
地球って凄い。
地球規模という言葉があるが、地球単位でものを考える発想が必要なのかも知れない。
地球上のあらゆる動物や鳥たちが、生きる術を求めて移動していく。
画面いっぱいの鳥の群れ、砂漠を行く象、山越えをする鳥、ザトウクジラの親子、
その画面に釘付けになる。

ゴクラクチョウの求愛など愛らしいシーンもあるが、やはり最後に心に残ったのは、陸地にたどり着く事のない海を、泳ぎ続けるホッキョクグマの姿だったと思う。




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エリザベス:ゴールデン・エイジ

エリザベス:ゴールデン・エイジ - goo 映画


3月5日映画館にて鑑賞。


エリザベス


 前作「エリザベス」から9年の歳月を待って、ゴールデン・エイジ(黄金時代)の時代を描くと言うよりは、その少し前の時代、なぜエリザベス治世の時にその時代を向かえたのかを描いた作品だったと思う。

前作「エリザベス」の最後はメイクもセリフも鮮烈だった。
「見て、イギリスと結婚したわ。」

ヴァージンクィーンの誓いを立てても、国を守るためにはその後もずっと結婚相手の選択を迫られていたエリザベスだった。もちろん結婚は愛のためなどではなく、世継ぎを設けるためと、結婚相手の国からの庇護を得るためだ。それは庇護と同等の支配を意味する場合もある。映画にはそのようなセリフは無かったと思うが、前女王のメアリの時代はスペインの属国のようだと言われていた。

王の結婚によって女王になるわけではないという、統治者としての女王の結婚は、まさに国の結婚であり、その可能性がないわけではない事を匂わせながら、多くの申し出をかわしていった所にもエリザベスの政治手腕を垣間見る事が出来るのかも知れない。


 この時代の政治にはカトリックとプロテスタントの確執があまりに深い。分かるとは言えても、それを何処まで理解できるかは難しい事なのだ。異教徒に対する排除する心と憎しみ・・・
それは単なる政治欲、領土欲で権力欲などでは説明は出来ないのかもしれない。(いつの時代も)

 義兄でもあるスペイン王は、手段選ばずエリザベスを追い落とす事を狙っていた。それに利用されてしまったメアリー・スチュアートの最後が悲しい。この悲劇の王妃メアリーはスコットランドでもいまだに人気が高いらしいが、私は少し苦手。それは子どものとき読んだ「イギリスの歴史」の本を読んだ感想によるものだが、三回の結婚を通して、フランスの王妃になったり二番目の結婚相手を殺したと疑われたり、同じく疑われている相手と再婚して国を追われたりと、波乱万丈。彼女は美しく、そして生まれながらの女王だった。(生後数日で女王になったのだ。)それゆえに歴史の大波に飲まれてしまった哀れな女に、私は感じてしまっていたからだ。

妾腹と言われ、その女王の道が棘だったエリザベスとはあまりに違う。恋の思いをかなぐり捨てたエリザベスと、恋の道を選んで国を追われてしまったメアリー。

とまれ。  映画の感想からどんどんかけ離れていってしまう。比較女性論じゃないんだから。
ただ、私はこの映画の中で裏切られたと知ったメアリーがした、なんともいえない狼狽した時の顔が忘れられない。
サマンサ・モートンに拍手だ。

その最後は生まれながらの女王に相応しく、気高かった。赤いドレスが印象的だった。


 味方かと思っていたらただ利用されていただけ。恐ろしい。


  
エリザベス


 なんていっても見所の一つは、その衣装。豪華絢爛で、しかも頻繁に変えるので見ていて楽しい。
衣装狂いは史実みたいだが、それらのドレスや鬘も、いつまでも美しい「女性」であり続けなければならなかったエリザベスにとっては必要な事だったのだろう。系図が見たくて買い求めたプログラムの中にも、国でさえもそれにかかる費用は必要経費と認めていたようだと、どこかに書いてあったと思う。

ウォルター・ローリーがアメリカ大陸のイングランド初の植民地にエリザベスにちなんでヴァージニアと名付けた時、エリザベスは51歳。
この年齢を押さえていた方が、エリザベスの心情がよく分かるような気がする。

心惹かれるウォルター・ローリーと、自分の分身のような同じな名前の侍女べスにボルタを踊らせて、そこに自分の若き日の姿を重ねてみる、エリザベスが切なくて、涙が出てしまった。



 また、最大の見せ場はスペインの無敵艦隊とのアルマダの海戦だと思う。
ディー博士(この名前がえらくカッコイイ)の星による予言―
「ひとつの帝国は栄え、ひとつの帝国は滅びる。」
不安に苦しむエリザベスだが、その頃太陽が沈まない国と言われていたのはスペインだったわけだから無理はない。


   



 エリザベス



エリザベスの兵士への激励の言葉がカッコイイ。
だけど数日経ってしまったので、既に記憶が薄れてしまった。情けない。
「ヘブンの扉の向こうで再会しよう。」だったかな。
スリーハンドレッドの「神の国で宴をする。」と混ざってしまったかしら。いつか確認しよう。
「天国で再会しよう。または、勝利の平原で。」カッコイイ!!


燃えさかるスペイン船を崖の上から眺めるエリザベス。
突風に不安を感じるフェリペ2世。

ひとつの帝国は栄え、ひとつの帝国はその最盛期を終わらせてしまった。



 見応えのある奥の深い映画だったと思う。

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「300<スリーハンドレッド>」

300 <スリーハンドレッド> - goo 映画


3月8日DVDにて。

300

ペルシャ戦争テルモピュライの戦いを描いた作品。


210万の戦力のアケメネス朝ペルシャに対してギリシャ連合軍は7千。圧倒的な戦力の前にギリシャ軍は敗戦するが、精鋭スパルタの300人の兵は全滅するまで戦い3日間食い止めた。
その食い止めた時間により、その後その戦いの結果に大きな影響を与えた。
究極のネタバレだが、これは歴史上の事実(何処までが真実かは歴史上の謎であっても)なので、お許しあれ。

 これは、「生か死か」というものではなく「如何に生き、戦ったのか」と言う物語なのだと思う。



この作品はフランク・ミラーのコミックの映画化で、何より感じたのは、作り手のそのコミックに対しての畏敬の念のようなもの。解説などを読むと


全ての映像は“クラッシュ”と名づけられた画像処理が施され、まるで小説の挿絵のような斬新な風合いになっている。

とあるが、原作であるグラフィック・ノベルのイメージを大切にしている事が、原作を知らなくても伝わってくるような気がする。



その映像こそが、この映画の見せ場なのかも知れない。また、語り部によって語られていくような物語進行も、登場人物の語りで進んで行く「シン・シティ」を思わせるものを感じるが、作者が同じである事を考えると頷ける。


300  


 
<以下ネタバレ含む>
 物語の感想だが、スパルタの王レオニダスは妻にも優しく子供にも慈愛に満ちている。臣下に対しても話に耳を傾け、習慣であっても間違っているものを否定する勇気と知恵を持っている王の中の王だ。確かに良く描かれすぎているかも知れないが、そのぐらいのカリスマ性がなければ、統一し導く事はできない戦いだ。

 そのスパルタの王になる道は多くのスパルタ人がそうであったように、険しい自己研鑽の道だった。自己研鑽なんて甘いものではないか。そこに至るまでが生か死の子供達。
スパルタ教育は歴史にも名を残す名詞になってしまったが、それが半端でないものでなかった事がわかる。またそれ以前に弱く育たないものは、赤ん坊の時に谷底に落としてしまう。物語の世界の話だと感情移入しなければ、凄いと思うのみで済むがそうはいかない。何処までの子供が許されるのだろう。意志の力が強くて、泣かない子供はどうなんだろう。生まれたときに皮膚がぼろぼろだったらどうなんだろう。首が傾いていたらどうなんだろう。私のこだわりってしまった冒頭のショックなシーンは、何の問題もないようにどんどん話は進むが、実はそうではなかったところが、この映画に深さをもたらしたように感じた。


 そういう教育であったからこそ、スパルタ精鋭300人は存在した。だが、そういう思想であったからこそ、もしかしたら勝利も夢ではないと思った矢先の裏切りによって、彼らは滅びたのだ。



 姿が異形に生まれついたために、両親がその命を救うためにスパルタを逃れた男が登場する。スパルタ人=戦士なので、その父はその男にも戦いの術を教えてスパルタ人の誇りを持たせて育てた。その戦いに馳せ参じ、戦士として、スパルタ人として認めてもらおうとするが、側近の兵は見たこともない異形の姿に冷たい態度をとる。スパルタにはそういう者は、赤ん坊の時に殺されるので存在しないのだ。

 だが、偉大な王は噛んで含ませるように、その姿では戦法として無理なのだと伝える。けが人の世話をせよと命じるが、戦士と認められたかった男は絶望のあまり、焦がれていたスパルタの敵に周り、大事な道の情報を流してしまう。



 彼らは全滅したが、その偉大な戦いに奮起したギリシャ連合軍、スパルタ全軍は立ち上がり、ギリシャに勝利をもたらしたのだった。
最後の男達の雄叫びがカッコイイ。
 

300
  

 



―光には必ず影が存在する。ある者の正義は、裏を返せば不正義。負けるという事が、勝利の第一歩目だったりする。―


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「グエムル -漢江の怪物」

グエムル -漢江の怪物- - goo 映画


 グエムル

4月20日ムービープラスにて

 韓国版のモンスターパニック映画かと思いきや、意外なほど深い家族愛の物語でした。もちろんモンスターは出てきます。

人を襲ったり、その残骸を吐き出したりするシーンがなくて、そのモンスターだけ見るとなかなかキュートな感じです。映画自体が一見「コメディ」のような雰囲気をかもし出しているので、そう思ってみるとぴったりのモンスターだと思うのです。でも「コメディ」は雰囲気をかもし出しているだけで、ぜんぜんコメディではありません。

モンスターも最初はその歩き方から移動の仕方などがユーモラスに感じたのも、後に行くほど、自分のイメージの誤解であったことがわかってきます。姿をあまり見せないと言う手法を使わず、最初からはっきりと形が見えているところで、そんな誤解を受けてしまったのかもしれません。巨大でなくても恐ろしいモンスターでした。


 店番すら出来なくて、寝てばかりの男カンドゥは娘が死んだと思っていた夜にも、その娘を助けに行く夜にもグーグーと寝ることが出来る、頼りないと言うよりは情けない男です。でも、その意味も最後の方でわかってくるのです。
「三年寝太郎」と言う日本昔話を知っていれば、その男が実はどういう男なのかが見えてくると思いました。



河原で人々を襲う冒頭のシーンは、その登場の仕方から人々の反応などが、本当にあり得そうで見事でした。印象に残ったのは高架上を走る電車の中から、その河原の地獄絵を目撃するシーンでした。


―あの時、あの手を離さなければ・・・・


   monnsuta- <ネタバレしています>



 モンスターパニック映画と思うと、確かに少し物足りない感じがするのは、政府は役にも立たない薬を散布しただけだからだ。結局はカンドゥ一家が退治すると言うあり得なさは、映画の世界ゆえのお約束なのでスルー。

 印象に残るのは、合同慰霊の写真の前で家族が抱きあい、のた打ち回って嘆き悲しむシーンだ。それを写真に収めようとするマスコミ。

 父が頼りない長男の事を弟や妹に頼むところで、切々と訴える父を尻目に二人は眠ってしまうシーンも、笑えない。多分ユーモアのあるシーンなのだと思うが、親が本当に言いたい事を子供は聞かないと言う事をあまりに知っているので笑えないのだ。その父の最後には家族愛が溢れていた。

 頭はいいが仕事に就けずに飲んだくれている弟や、慎重すぎて金メダルを逃してしまうアーチェリー選手の妹、麻酔を打たれても眠らないカンドゥのあくまで力を合わせて倒す事にこだわったモンスター最後の時は、その家族愛をさらに印象付けた。

 
 前後するが、かなり印象深かったのはオープニングのシーンだ。もちろん大量の薬品を河に流すと言うモンスター誕生の要因になっているだろうというそのシーンもそうだが、―直接河に流さず実験室の水道の流しからと言う事が怖い。きっと、自分のしている罪には気がつかない。それを指示した博士も、河は大きいから全てを飲み込んでなかった事にしてくれると言うことを平気で言っているが、それは人の心の奥底にある深層心理のような気がして恐ろしい。―最初に奇形の何かを見つけた釣り人がコップですくって、それを逃がしてしまうシーンだ。恐ろしいモンスターもコップですくえるときがあったと言うか、その時に起きているなにかに気がつくことは、大概は出来ない事なのかもしれないという不安を、そこには感じさせるものがあった。
そしてまた、そのモンスターに人間は餌だと教えてしまったのは、身を投げた人間だったのではと思えるシーン。

そして中盤、娘のために隔離されているところから脱出を図るカンドゥだが、異動車の扉を開けると、科学者達が昼食のために外でバーベキューなんかをしているという緊迫感のギャップ。

あちらこちらで人間のモンスター振りが見え隠れする。


モンスター騒ぎが収まってからが、この映画は少し長い。だけれど、その少し長いさりげないシーンがこの映画に重みを与えている。
カサリと何かの音がした。シーンとした暗い河原を、元の売店でじぃっとカンドゥは見ている。そっと銃を引き寄せる。だけれど、何事も起こらない。
彼はホッとして食事の支度をし、転寝をしている子供を起こし、ご飯を食べる。食事に集中して食べようとウィルス騒ぎの顛末を語るニュースが流れるテレビを消して、二人は湯気の立つご飯を美味しそうに頬張るのだった。
だけれど、その子供は娘ではない。


暗い暗い漢江の岸辺で、ポツンと明かりが灯っている。ずっとずっとカメラが引いて行く。
 

見ていたときはさほどではなかったが、見終わってみると不思議な感情が沸き起こってきた。夫などはお気楽な映画だと思ってパソコンでゲームなどをしながら見ていたが、半端な映画だなぁと感想を言っていて、そんな見方では見るべきところを見逃してしまう細かい所がよく出来た映画だと思った。


・・・・あのモンスターにキュートはないか・・・汗 

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「インベージョン」

インベージョン - goo 映画


インベージョン

5月4日  DVDにて


 ジャック・フィニイ「盗まれた街」という古典的SFが原作。映画化も5回目らしい。どうりで、ストーリーに目新しさは何もない。かろうじて感染し潜伏していたものが、レム睡眠によって発病してしまうと言う辺りが、もしかしたら目新しいかも知れない。発病が何を意味するのかと言うと、それはネタバレ。<終わりに行くほどネタバレしています。>


 だけど、眠らないなんてことは人間には出来ないことで、

It is absolutely impossible.
I cannot do.

と言ってみたくなる。(これは単に,英語を勉強しても私のような生活では使うところがないなぁと最近思っていたので、ふと使ってみただけ。あってる?)
私なんかは、食後に必ず発病してしまう。どんなに頑張っても、話している最中でも
「だから、そ」で寝てしまい「れは」は、夢の中の人には
―絶対に無理~!―と言ってしまいたくなったストーリーだった。

  インベージョン



だけど、キッドマンは頑張った。が、知的で美しい彼女は、ジュディ・フォスターと並んで好きな女優だが、なんだかこの映画はキッドマンのイメージよりフォスターのイメージに近いものがあった。どうしてなのかは良く分からないが、どちらがやっても同じような気がしてしまったのだ。
どうでもいい事だが、そんな事を考える余裕がある映画だったかもしれない。

詰まらなくはない。結構楽しめる映画だ。ブログなんかを書いていなければ、「まあまあ面白かったよ。」で終わるかも知れない。だけど、書き出すと本音が出てきてしまうものだ。例えば、ご都合主義だと言う点。免疫持っているものが身近すぎる。ストーリーが読めてしまいすぎる点。説教じみた「彼ら」の言葉をラストに持ってくるという分かりきった手法も若干気に入らない。

ストーリーの落とし方が、子供ドラマのように優しく甘い。恐ろしかった彼らが、自体の収拾と共に、何事もなく復活と言うのが例のない甘さだと思われた。

だけど、その甘さにホッとし救われる。そういうラストが 実は好きだ。自分も甘い人だから。

・・・・、死んだ人は戻らないけれど。うざかった元だんなとか。

だからご都合主義だって・・・・








追記:(2009,4,1)
映画は二度、三度繰り返してみることが好きです。上のようなことを書きましたが、スターチャンネルでやった時も、また見ました。こういう映画は二度目が面白いです。(最初も映画館鑑賞ではないですし。)でも、三度見たいとは思わなかったです。

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「ナンバー23」

ナンバー23 - goo 映画

<ストーリーなどは↑コチラでチェック>
 
ナンバー23

5月4日DVDにて
<多分、ネタバレなし>

さてと、と思って時計を見たら23分だった。・・・・汗

だけど、何かと何かをたして3で割ったらとか32の反対とか、こじつけじゃあ~りませんかと言いたくなってしまった「23」という数字に取り付かれた男の物語。

私も実は数字と言うものが結構好きだ。特に素数なんかをじっと見ていると、なんとなく引きずり込まれる楽しさがある。

11+2=13 13+4=17 17+6=23 23+8=31 31+10=41 41+12=53 53+14=67 67+16=83 83+18=101  ふと思いついて遊んでみたら、なんかこれ面白くない?何で11からはじめちゃうかなと思って、3からやると当てはまらない。フムフム、って、この男じゃなくても少しは嵌る数字マジック。


 だけど、そこにオカルト的な恐怖が加わったら、やっぱりかなり怖いと思う。
彼がその日に本を見つけたことも、彼がのめり込んでしまった事にも全てに意味があったのだとだんだん分かってくる。


実はこの映画を劇場でやっているときに最終日のラストに観に行こうと思っていた。だが、ふと、もし私一人だったらと思って辞めたのだった。もし本当にそんな事が起きてしまったら、ストレートなホラー的なものとは違う、耐えられない神経に障る怖さを感じる映画だと思う。


一緒に見ていた連れ合いが言った。
「この人、ジム・キャリーに似ていない?」
似ていて当たり前だ。本人だもの。痩せこけた、目つきの鋭いその男にはコメディの欠片もない。
思うことは、日頃からの子供との語らいと理解。妻との信頼関係の構築かも知れない。

過去は消せないが、未来は選択出来る。


・・・今気が付いたので追記。この記事はこのブログにて23番目だった。ちなみにこの前の「インベージョン」は2008,5月6日の0時25分。2+8+5+6+25を2で割ったら、何になるの!?
もう、「23」はずっと私たちを見ているのよ~~!!!!!

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「AVP2 エイリアンズ VS. プレデター 」

AVP2 エイリアンズ VS. プレデター - goo 映画

<ストーリーなどは↑でチェック>

5月5日DVDにて


エイリアン


 

とにかく画面が暗すぎて苦痛。↑の画像で私はようやくプレデリアンの姿がようやく分かったくらいだ。前作の完全な続き。だけど、ああ・・・・。


 以前見た「エルム街の悪夢」と「13日の金曜日」のコンビネーションがあまりに酷かったので、同じような遊びかなと思っていた割にはなかなか楽しめた前作だったが、今回はそのエルム街の悪夢が蘇ってしまった感じだ。

 こうなると好きか嫌いかの問題かも知れないが、「エイリアン」も「プレデター」も好きなのできっと、AVP3が出来たら、また見てしまうと思う。

だけど今回は最初の犠牲者、病院でのシーンは、ちょっと女性にはきつい。吐き気と共に怒りが込み上げてきた。ホラーは好きでもスプラッタは嫌い。この微妙な線引きが難しい。何よりも悲しいのは、誰が死んで誰が助かるのかが、全て予想通りでキャラが読め過ぎると言う事と、収拾のつけ方が、「また、アレか。」とそれも予想通りなことだ。アメリカは遠く「バタリアン」の時からあればっかり。

 そのせいもあって、非常にB級映画っぽかった。が、実はB級映画ファンなのでお気楽に、お食事時間以外に楽しめる映画だったと思う。(暗くなければもっと・・)


ただ、前作では戦士プレデターに感情移入して応援してしまったが、今回はなんとなく後手後手に回っているような気がしてしまった。皮なんか剥いでいないで、もっとしっかりやれよというような気持ちも少々・・・

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ミスト

ミスト - goo 映画
5月28日、映画館にて鑑賞。

001528.jpg


ある時突然、この映画が見たくなってしまい、友人を誘って見に行ってまいりました。

私はこの映画の予告編も見る機会もなく、または題名すら事前の情報として持っていませんでした。が、数日前子供が「ミスト」という映画を見てきたと言うのです。
「面白かった?」と聞くと、変な顔をします。不思議に思って
「良かった?」と聞きなおすと、首を傾げるのです。
「つまらなかったわけ?」
「いいや、ぜんぜん。」
「ああ、普通ってことね。」
「普通というわけではない。」

面白くもなく、良くもなく、つまらなくない、しかも普通でもない映画・・・

もしかしたら観るかもしれない私に、配慮して言ってくれたなぞなぞのような彼のコメントでした。だけど、我慢できなかったのか、その後彼はとんでもない過激発言を一言。
でも、それって、今思うとかなりのネタバレ。誰もが予想できる事だから良いと思うけれど。


「ただ、俺さ、あいつが死んで、スッキリしたぜ。」

その後、テレビでやっていた「グリーンマイル」のその最後の所だけ再び見て、同じ監督の作品だと思うと、いきなり行く気満々モードに成ってしまったと言うわけです。でも行く直前に、子供に
「ホラーだよ、一応。」とジャンルを告げられると、ちょっと驚きましたが、引くどころかさらに行く気がアップ。私と友人はスプラッタは苦手でもかなりのホラー好き(ちょっと矛盾してるかな)。


見た後で、公式サイトや映画サイトの予告編や情報を読んでみました。
「ラスト15分の衝撃」と謳っていたのでしたね。ラストは確かに衝撃でした。でも、予想できてしまう結末です。そうであっても、心に残らなかったと言うわけではありません。


永久に晴れることのない霧の国の住人になってしまったような、そんな後味が残る作品だったと思います。

<以下、ネタバレしています>

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最高の人生の見つけ方

最高の人生の見つけ方 - goo 映画


6月4日、映画館にて。

zinnseisaikou
 

病院の同室で知り合った、自動車整備工のカーターと実業家で大金持ちのエドワード、二人の共通点は癌で余命があまりないことだけ。

雑学的博識のカーターは、子供三人を育てるために歴史学者の夢を捨て、大学を中退して、45年家族のために働いてきて暖かな家庭を築いている。エドーワードは4度の結婚に失敗して、一番相性が良かったのは仕事だと、一代で財を築いたが、秘書だけが見舞いに来ると言う生活。

そんな二人が、同室での化学療法の苦痛を分かち合いながら、少しずつ心通わせ出した頃、お互いに余命宣告を受け、「棺おけリスト」を作り人生最後の時を謳歌するべく旅に出る。


死の直前を描いているのに、なぜだか心が温かくなり元気が出てくる映画だった。

印象的な言葉、カーターの
「どんだけ金持ちなんだ。」
もの凄く共鳴してしまった。

庶民の私は、つい思ってしまう。最後の時、カーターは大富豪のエドワードと知り合えて、なんてラッキーなんだろう。アフリカの雄大な風景、ピラミッドの上から見つめる砂漠、タージマハル・・・・
そんなところに連れて行ってもらえたのだからなんていう発想。
でもそう思うのは片面しか見ない愚かさなのだろう。


最後の時を共に過ごしたことに意味があり、お互いに大切な時間だった。カーターは妻への気持ちを取り戻し、エドワードは見つめようとしなかった自分の中の孤独を埋めることが出来たように思う。


リストの中の
「世界一の美女とキスをする。」は、そう来たかと思わず涙が滲んだ。エドワードには・・・・、カーターには・・・・・。やっぱりそこは泣ける所だったと思う。

それから、「見知らぬ人に親切にする。」その項目に線を引くところも、ウルウル。


「雄大な景色を眺める。」と言う項目に線を引く秘書の男。そのラストにすがすがしい感動を覚えた。


だけどこの秘書がいい味を出していた。クールでドライ、結構な口も利くがなんとなく「愛」みたいなものを感じてしまった。彼はエドワードの本質みたいなものを理解していたのだろうか。


人生は先が見えない。「棺おけリスト」は誰が作ってもいいものだと思う(だけど、なんか良いネーミングないのかな)でも、例え大富豪と知り合っても、これだけは勘弁して欲しい。

zinnseisaikou2


ムリ~、絶対に!!!!!
カーターに同情。

zinnseisaikou3


でも、彼は楽しそう。「早く、紐を引っ張れ~。」と叫ぶインストラクターに笑ってしまった。


そういうカーターは

zinnseisaikou4


ハンドル握ると、人格が変わる人だったのね。


見てきた直後に珍しくすぐに記事を書きました。だから、かなり書きなぐり。
ジャック・ニコルソンモーガン・フリーマン、二人とも素敵なおじ様ですよね。



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インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 - goo 映画



インディ5


6月22日映画館にて。

やっぱりインディ・ジョーンズ、期待を裏切らない面白さでした。
「そんな~!!」も、
「まさか~!!」も、
「あり得ない!!」も、何でも許せてしまうのは、それが「インディ・ジョーンズ」だからなのでしょうか。

予告編で気になっていた向こうが霞んでしまう倉庫。見覚えがありますよね。1作目の「失われた聖櫃」のラストに出てくる場所ですが、その場所が出てくるなんて、なんて言うサービスなのでしょう。なので物語も聖櫃がらみかと思いましたが、違っていました。でも、場所が場所なだけにちゃんとファンサービスはありましたね。

映画が始まる前にウィル・スミスの「ハンコック」の予告編がありました。
「不死身の男」―そのコピーはそっくりインディ・ジョーンズのものじゃない!?
そう感じてたのは私だけではないはずです、たぶん。

ハリソン・フォードはほとんどのスタントを自分でこなしたと聞きました。66歳、凄いです。ただ、歳なのに頑張っているという言葉は、彼にとって褒め言葉ではないように思われます。そのぐらいの動きは、俳優として生きる彼にとっては普通のレベルなのではないでしょうか。

だけど物語の中でも「失われた聖櫃」が1930年の出来事なら、今度は1957年と年月がたっていて、その年月はインディの姿にも老いをもたらしています。
そうであっても、彼のかっこよさは少しも失われてはいませんでした。まさにハリソン=インディ、そんな感じがしました。

インディ


いろいろな者の相性が良いと、いい作品が生まれるのかもしれませんね。

<以下ネタバレ感想です>








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ガタカ

ガタカ(1997) - goo 映画

dakata
6月28日ムービープラスにて


 遺伝子操作で優秀な適格者が中心に生きる近未来で、夫婦の自然な愛で生まれてきたヴィンセントは、生まれながらに心臓病と言う死因とその寿命を予測されていた。わずか30歳。最初の子供が病弱であったことから両親は、次の子供を、その時代ではそちらが普通と言う選択で子供を持つ。当然弟は優秀で、あっと言う間に背丈も追い越していく。弱視で歯並び悪く、弟と競い合っても負ける事ばかりだ。
 そんな彼は希望を宇宙に見出し、何時しか宇宙パイロットに成る夢を見るようになっていた。

両親には彼への愛は充分にあったと思う。ただ、その肉体の限界を知っているだけに、お前には出来ないと言ってしまう。それは愛するゆえかも知れないが、ヴィンセントを失望させていく。現実は社会に出ようとするときにやってきた。「神の子」と呼ばれ自然体で生まれてきた彼は、尿検査や血液検査の遺伝子検査のみで、しかるべき職業に付ける可能性はない。

そんな彼だが、ある日弟アントンとの競泳で勝つことが出来たヴィンセントは家を出て、社会の底辺で掃除人として生きていた。

だが夢をあきらめ切れない彼は密かに体を鍛え、宇宙について学んでいく。だが、遺伝子の壁は乗り越えられない。ついに彼は優秀な遺伝子を持ちながら、それゆえに悩み自殺未遂の果て足の不自由になったジェロームと契約を結び彼に成りすますことにした。
         
       ※      ※      ※

  なんだか夢中になってあらすじなんかを書いてしまいました。続きが気に成る方は一番上のgoo映画のところからストーリーをチェックしてくださいね。私らしくなく、その物語を書いてしまったのは、この物語を知ってもらいたいという思いが生じたからかも知れません。

 静かに進んでいくSFでしたが、サスペンス色も強く魅せられます。
ユア・サーマンが知的な女性局員を演じていたのも魅力的でした。ヴィンセント役のイーサン・ホークの不屈の人と言うイメージも良かったです。ますます好きになりました。でも、印象深かったのはジュード・ロウのジェロームでした。

水泳の選手として名を成していますが、その力は「金」の実力がありながら、銀に甘んじていることに絶望して死を選ぼうとしていたのです。優秀なものにはそれなりの絶望かも知れませんが、ヴィンセントからしてみればくだらない悩みに聞こえたかもしれません。

 でも、彼らは二人で一人。その友情のようなものがとっても素敵でした。

地球には居場所がないと感じ宇宙に憧れていた彼ですが、その地球での居場所があるということを感じながら、宇宙に飛び立っていくラストが心に残りました。

また、同じとき彼を思ってジェロームがした決断がショックで悲しく、この物語をグッと締めたと思いました。

ゾンビも爆発もなく、銃撃戦もない、地味といえば地味かも知れませんが、こんなSFはたまらなく好きです。

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ハプニング

ハプニング
ハプニング - goo 映画

8月1日 映画館にて。


 人々は方向感覚を失い、言葉を狂わせそして絶望して死んでいく。なぜそれは始まり、どうして突然起こったのか。そしてその時人々はどうするのか。
最初から恐怖のシーンの連続です。

M・ナイト・シャマラン監督新作は、goo映画のジャンルではスリラー/サスペンスに分類されていましたが、これはSFではないのでしょうか。

 今回のテーマカラーはグリーン。この映画は、シャマラン監督がハイウェイを走っている時、ある場所で木々が同じ方向に傾いているのを見たことにヒントに、この映画の発想を得たとインタビューで言っていましたが、そんな言葉に既にかなりのヒントがあって、絶対に秘密と言うほどの秘密さは無いように思われました。

いつも彼の作品を見ると心のどこかで自分を説得している自分が居たりします。なかなか面白かった・・に違いない。なかなか余韻が残る作品だった・・に違いない。メッセージ性が高かった・・様な気がする、というように。(ちなみにそんな事言っていますが、たぶん私はかなり彼の作品のファンなのだと思います。・・自覚はないのですが。)
だけど、この映画ではその説得が必要なかったように思います。

また、インタビューで
ハプニングの恐怖はあえてのB級狙い」と言っていますが、その狙いが功を奏したのか、最後まで恐怖と向き合って気持ちが萎むことなく、この映画を楽しむことが出来ました。

そして、ブロガーの方たちにはかなり評判が良かった「ミスト」を、なぜか私は連想してしまいました。子供を守りたい、そんな気持ちが登場人物に共通していたからでしょうか。あるいは、なぜ突然にそんなことになったのかという恐怖、またはやっぱり怖いのはやっぱり人間と言う共通点があったからでしょうか。


                    ☆その他のM・ナイト・シャマラン監督の作品の感想     
                       「レディ・イン・ザ・ウォーター
                      「M・ナイト・シャマランは好きですか。」


<以下ネタバレ感想です>

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トンマッコルへようこそ

トンマッコルへようこそ - goo 映画


トンマッコルへようこそ

2005年韓国映画

最初はタイトルから、中東あたりのなじみのない国のトラベルムービーかと思ってしまった。見始めたら韓国映画だし、山の中の知られていない村に迷い込むあたりで、韓国版ブリガドーンの物語なのかと、またまた勘違いしてしまった。

桃源郷物語にしては、朝鮮戦争真っ只中と言う時代背景が怪しい。


<途中ですが、追記です。>
書き終わってから、この映画のことをブログで調べて読んでいたら、公開当時韓国で6人に一人は観た、800万人が観た、2005年に一番の映画に選ばれたなど、大ヒットした映画だったのですね。あまりにも何も知らないで見てしまいましたが、それはそれで良かったような気もします。




この映画を見終わって、思わず口に出たコピー

たった五人で戦争をしてしまった。平和しか知らない村を守るために。



 物語は「子どものように純粋」と言う意味の名前を持つ「トンマッコル」に、韓国軍の二人、人民軍の三人、アメリカ人のスミスがその村に迷い込んでしまうところから始まる。村で鉢合わせをしてしまった彼らだが、緊迫して向き合う中、武器を知らない村人達は、手を揚げながらも蜂の巣の対策やイノシシについておしゃべりなどをしてしまう緊張感のなさだ。やがて長時間のにらみ合いの末、ふとした手違いで村人達の貯蔵庫である納屋を燃やしてしまった彼らは、農作業などを手伝うようになる。

 敵対していた彼らだが、イノシシの襲来を力を合わせて立ち向かう辺りから、心を通わせていくようになる。

 そしてラストには村を守るために、彼らはある決断をする。

 
このラストシーンには本当に泣けた。

同志よ、我らは互いに戦うものではなく、共に闘う仲間ではなかったのか。
何処とも戦ってほしくはないというのが本音だが、そんなメッセージが込められているように思った。

最後に言う冗談。
「ところで我らは連合軍ではないのですか~。南北連合軍。」そんな言葉が切なかった。







 ところで韓国映画は、真面目な映画でも笑いどころがギャグ映画のようで可笑しい。
言葉の通じない村人が、アメリカ人スミスに話しかけるシーンはかなり笑える。
「ハーアーユー?」
彼は飛行機が墜落して静止を彷徨ったばかりで足が負傷している。だから、何言っているんだ、足が折れてボロボロなのが分からないのかとまくし立てるが、誰も分からない。それどころか、
「ハーアーユーと言ったらファインセンキューと言って、そちらも同じように言って、こちらもファインセンキューと言って会話が終わるのです。」、挙句の果てには
「なんだって、ちゃんとやらないんだ、喧嘩を売っているのか。」と言われたりもするが、お互いに言葉が通じないので話は進まない。
心を一つにしたイノシシと戦うシーンは、映像が愉快だった。


細かい笑いどころなども多いが、些細なセリフの中にも大真面目なメッセージが込められていたように思う。
村長の村を上手く治めるコツ。
腹いっぱいに食わせることだ。簡潔にして奥が深い言葉だと思った。


 最後に、閃光で光っている遠い山の向こうを眺めながら、何が起きているのか分からなくてはしゃいで走り回っていた子供たちの声が悲しかった。


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ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝 - goo 映画

ハムナプトラ

映画館にて。


 毎度お馴染みと言いたいところだけれど、妻エヴリンをレイチェル・ワイズからマリア・ベロに変えて、エジプトから場所を中国に変えてミイラとの戦いにGO。


ハムナプトラ2

 
 リックとエヴリンのオコンネル夫妻は外務省に頼まれて「シャングリラの目」と呼ばれる巨大ブルーダイヤを返還するために上海にやってくる。そこで息子のアレックスが発掘した、2000年余の時を経て蘇った皇帝ミイラと対決するはめに。

近頃の冒険活劇(言い方古い?)はファミリーでと言うのが流行らしい。

蘇ろうとする皇帝を阻止しようと、ドハデに大活躍だけれど上手くいかない。そりゃ、当たり前。阻止してしまったら、話が最後まで行かないものね。

蘇るまでも楽しいが、蘇ってからはさらに迫力で面白い。


 それなのに、途中でなんだか眠くなってしまった。眠りはしなかったし、何処でだったかも覚えていないが、ちょっとダレていた。
よく考えたら、このシリーズを映画館で見たのは初めてだった。家でも、この映画を二回目以降に観た時に(同じ映画を繰り返し観ることが好き)最初から最後まで寝ないで見たことがない。ソファで寝転がって見ているからだと思っていたけれど、それだけではないのかもしれない。


 「ナショナル・トレジャー」と「インディ・ジョーンズ」、そしてこの「ハムナプトラ」、比べる必要などないのは分かっているが、これだけ「2」とか「4」とか「3」とかそろってくると「比較論」とか思ってしまうのも人の常・・・かな。

シャープで都会派「ナショナル。トレジャー」、土臭くもあり不思議ワールド全開の「インディ・ジョーンズ」、知性の欠片もないが数の迫力には何処にも負けない「ハムナプトラ」。
・・・・なーんて、たわごと言ってみたりして。

だけれど、数で勝負の「ハムナプトラ」だけれど、「普通」の人はあまり出てこなかったかも。


知性の欠片もないなどと失礼なことを言ってしまったが、誰もが連想するだろう秦の始皇帝と兵馬俑のロマンを上手く使ったなと感心した。

エンディングロールが美しかった。

以下ネタバレ感想、と言っても五行だけ。

 





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スパイダーマン3

スパイダーマン3 - goo 映画


スパイダーマン3

スターチャンネルにて。


スパイダーマン」を見た時には、最初はあまり見覚えのない冴えない少年と、どう考えても美少女とは思えないヒロインでダサイと感じ、なのに見終わったらそこそこイケテイタと言う、奇妙な感動があった。
それから、数年でトビー・マグワイアは、見覚えのない少年ではなくなった。美少女ではないと思ったヒロイン、キルスティン・ダンストは、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の美少女クローディアだったことに気がついた。その後の「マリー・アントワネット」でなかなかチャーミングな人と言うイメージに治まったような気がする。

私の夫なども、見慣れたのか可愛く感じるなどと、酷いことを言っていた。・・・まあ、一応褒めていたのだった、ね。

私達にも、おなじみ「スパイダーマン」になったけれど、映画の中の物語の世界でも「スパイダーマン」は、みんなの人気者、ヒーローになっていた。恋人MJもブロードウェイにデビュー、幸せなピーターは彼女にプロポーズする決意をするのだった。




スパイダーマン3-2


唯一憂鬱だった、親友ハリーの父を殺したと言う誤解も、スパイダーマンと戦ったときに頭を打ったお陰で、短期の記憶喪失になって、昔の親友ハリーに戻ってくれたし、良いことずくめだ。

だけれども、MJは酷評を書かれハリーの記憶喪失は永久に続くかは分からない。仕事でもライバルが現れ、同じクラスの美少女も登場する。自分の世界がほころびのない完全無欠の円という形であると感じる一瞬がある。そんな時は次に来る日々は幸せな予感ばかりだ。でも、そんな瞬間はめったにはない。

それがアメコミヒーローの世界だったら、不安要素てんこ盛りで物語が進んでいくのも当たり前か。


スパイダーマン


サンドマンとヴェノムとハリー、敵も多いし恋もうまく行かない。でもそんなてんこ盛りの内容を上手くまとめたと思う。

印象に残ったのは、記憶を失って昔のままのハリーが、ピーターのことを「命を差し出しても惜しくない親友」と言った言葉だった。
それは結末を充分匂わせるようなセリフだったが、どうしてもハリーとピーターの友情は復活して欲しいと願わずにはいられなかった。

最終的には、やけに都合よく、と言うか
「もっと早く言えよ、執事~!!!」と、突っ込みたくなる展開なのだが、いきなり誤解は解ける。その誤解の解け方が甘すぎて、軽くなってしまったのが残念だ。

が、味方になってしまえばこれほど頼もしい味方はいなかったはず。

だから、その最後は悲しい・・・・。


 解説を読むと、テーマは「許す」だと言う。
「僕は、あなたを許すよ。」と言う言葉に安堵したように、最強のサンドマンは去っていく。

supaida-man

サンドマンを見ていると、真の「悪」はないと思ってしまうが、ヴェノムの最後を思うと、身を滅ぼしても引き付けられるものが、そこにはあるのだろうかと印象深くショックでもある。


それは容赦なく友人さえも敵だと思うと叩き潰すことには胸が痛いが、自信に溢れ強気なブラックスパイダーにそれほど嫌悪を感じないし、ビジュアル的にもなかなかカッコイイと感じてしまう私の中にも、同じものがあるということか。



 
 意外と真面目に長々書いてしまった事が、自分でも意外だ。私はアメコミのヒーローをハリウッドが大金をかけて大作に作り上げていくことが、アメリカ人のビックジョークのように感じてしまうことが多々あるが、どんどん時代は変わっていくのかもしれない。日本でも仮面ライダーは子供のものだけではないらしい・・・?鬼太郎だってターゲットは子供ではないと思う、きっと。
この感想を書いている途中で、思い立って「ダークナイト」を観に行ってしまって、実は続きを書くことがつらくなってしまった。朝、記憶の中の「スパイダーマン3」は決して悪くはなかったのに、夕方、どうしても甘っちょろい青春映画に感じてしまった私。

比較する必要はないと真面目に考えずに、比較して楽しむ事も、映画を見る楽しみかも知れない。内容云々はとにかく、バットマンは生身の人間なので、スパイダーマンの軽妙な動きと強さを見た翌日にそれを見ると、ハイテク頼りがもどかしい。
・・・・・・・、まっ、内容に関しては、比較せず「ダークナイト」の記事で書く予定。だけど、感想が被りそう。

theme : 映画感想
genre : 映画

tag : キルスティン・ダンスト トビー・マグワイア スパイダーマン

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セックス・アンド・ザ・シティ

セックス・アンド・ザ・シティ - goo 映画

ザ・シティー

8月23日 映画館にて


 衣装も恋も友情も、みんなキラキラ輝いていました。
144分と言う結構長いお話ですが、飽きません。
大どんでん返しとかはなく、「きっとこうなるに違いない。」と想定できる結末なのですが、こういう映画は、逆にそこが堪らなく良いんですよね~♪
元気が出ます。

 実はこの映画は、最初は興味もなかったので、ノーマーク。
でも、義母に行こうと誘われ行くことにしました。義母は80+?歳です。彼女の口から「セックス」とタイトルにつく映画に誘われるとは思ってもみませんでした。

前日、時間を伝える電話をしましたら、
「面白そうだよねぇ。」と言われて、
「うん、楽しみね。」と言った私は、大うそつきです。

大ヒットしたと言うTVシリーズも知りませんし、どんな話かも知らないし、予告編も見たことがありません。これはまずいと、
行く間際になって

大ヒットTVシリーズの終了から4年、恋に仕事に貪欲な4人の女たちのその後のドラマがスクリーンで新たに展開する。」

と、gooでその一行だけ押さえて出かけました。

でも母は「映画評を読んだのだけれど、300着のドレスだけでも見応えがあるらしいわよ。」とかなりリサーチしていました。母の言ったとおり、そのファッションは見ているだけで、本当にもううっとりです。
もう、楽しいよー♪

ドラマを知らなくても物語を知らなくても、何の問題もありません。


ちょっとネタバレセリフですが
「ミランダは後ろを振り返ることはありませんでした。
・・・・・・セックスの時以外は」 
と、その時隣の席からカンラカラカラと笑い声が聞こえてきました。

― ハァ~  おっーと、ばあさん、侮れない!! 
と、私は本当にそう思ってしまいました。

映画の感想とは違うようなことを書いていますが、実はこれが私の、この映画の感想なんです。

女に年齢なんて関係ない。ずーっと、ずーっと女は女。

いっけん、アラフォーみたいだと思ったけれど、それだけではないんだなと感じます。今輝いているキャリー、サマンサ、シャーロット、ミランダの50,60,70歳代がくすむとは考えられません。そして80代になっても、ジョークを笑い飛ばし、素敵なドレスや恋の物語を楽しめるばあさまでいたいなと思いました。


  ザ・シティー2

どんなに失意の時でも、いつか笑う日が来る。それは、本当に可笑しいことがあったとき。

ちょっとだけネタバレ感想


サマンサには嵌りました。
女体盛りは冗談で言っているのかと思ったら、本当にやってしまうのですね。スミスの反応も見たかったなぁ。隣のセクシー男性の誘惑に負けてしまうのかと思ったら、最後まで頑張りましたね。ちょっと感心しました。いい女なのね。
その彼女の誕生日シーン、彼女は50歳でした。ボトックスは使いたくはないけれど、綺麗でいたいですね。

だんながCMを見ていて、「あの靴は特注なんだ。」とか「ヴィトンの一点もののバッグが出てくるだろう。」とか教えてくれましたが、何でそんなにリサーチ入れているのか不思議です。調べていないで、買ってくださいませ。

キャリーのアシスタント役を、『ドリームガールズ』のオスカー女優ジェニファー・ハドソンが演じますが、なんたって頼もしくていい感じです。

ブランド品のレンタルって日本でもあるのでしょうか。なかなかいいアイデァだと思いませんか。ブランド品を若い人が持つ事には、ちょっと別に思うことはあるのですが、ここでは堅いことは無しと言うことで行きましょう。

ところで時代は変わったなあと感じたのは、今時マリッジ・ブルーに成るのは女じゃなくて男なのかと言う所。手紙の伏線があったので最後はそれで来ると思ってはいましたが、やっぱりアナログではなく、メールなのかとも思いました。「今」の映画なんですね。

ドレスも恋も煌いてはいたけれど、一番輝いていたのは4人の友情でした。寂しい夜に夜の街をなんとしてでもやってくる友人を持っている人は、世の中にどれだけいるでしょう。

だけど、
「セックス・アンド・ザ・シティ」サラ・ジェシカ・パーカー 独占インタビュー映像
を見ると、何も考えずに楽しんで~と言うような感じですね。

でも、ラストのセリフは上手くまとまっていました。
「人をブランドで見るのはもう辞めよう。結婚しているとかいないとか・・・・・」


そりゃそうだとか思うかもしれないけれど、それって意外と難しいことなんですよ。
「何々ちゃんのお父さんは東大なんだって。」
「まあ、そうなの・・・」と、会ったこともないのにちょっとイメージが・・・・


あっ、そうそう。あのクローゼットのお部屋はいいなぁ~。


監督 : マイケル・パトリック・キング
出演 : サラ・ジェシカ・パーカー 、 キム・キャトラル 、 シンシア・ニクソン 、 クリスティン・デイヴィス 、 クリス・ノース 、 デビッド・エイゲンバーグ 、 ジェニファー・ハドソン







 




theme : 映画感想
genre : 映画

tag : セックス・アンド・ザ・シティ

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ダークナイト

da-kunaito
ダークナイト - goo 映画
8月20日 映画館にて


光と闇は表裏一体、
「所詮、お前は俺を殺せないんだな。俺もお前を殺さない。」と、ジョーカーは言う。
「だから、俺達はずっと戦い続けていくしかないんだ。」


「ずっと」と言う言葉に胸が痛い。

怪演、ヒース・レジャーはもういない・・・・。


日にちが経ってしまったのでセリフは正確ではない(経っていなくても正確ではないか・・)。「ずっと」だったか「永遠」だったかは、そんな感じだったと思う。


光の騎士はハービー・デントのことを指し、ダークナイト、つまり闇の騎士はバットマンを指している。だけど、この「光と闇」は砕かれたガラスが飛び散ったように物語の中にばら撒かれ、何かを映し出し時には煌いている。

砕いて物語にばら撒いたのは、ジョーカーだ。
彼の高笑いが聞こえてくる。


ニューヨークのようなゴッサム・シティに架空の未来都市が感じさせる滑稽さはない。バットマンはハイテクに身を包んだコスチュームに凝った人。ジョーカーのメイクも能面のように白くなく、その雑さが恐怖を増幅させる。ツゥー・フェイスさえ、心を病んだ故に治療を拒むゆえの必然として登場する。

荒唐無稽なアメコミヒーローの世界を、現実社会の物語に転換し大真面目に奥深いテーマを追求しているが、ヒース・レジャーの史上最悪なは犯罪者ジョーカーを得て、印象深い濃厚な作品に仕上がっている。


ダークマン


アメコミヒーローの物語は、なんだかんだと言っても結構みてはいるが、よく考えてみると、映画館に足を運んだ経験がない。

 だから私は悩んでいた。この作品に限って映画館に行ったら、それはヒースの遺作だからだになってしまうのではと。(正確にはもう一本)

遺作だから行く―それはまるで墓石に花を供えるような感覚がして耐えられるか否か、私には自信がなかった。
が、あるとき映画館で、いやそれともテレビでだったか、「ダークナイト」の予告編が流れたがそこに一瞬浮かんで消えた
「ありがとう、ヒース・レジャー」と言う言葉。

その時、私の心は動いた。

「ありがとう。」と、もういない彼に言いたくなってしまう作品なんだな。作った人も観た人も、それを薦める人たちにとっても、とそう思うと居ても経ってもいられなくなってしまった。

そして、映画館で私はこのジョーカーでなければ、この映画はありえなかったのだとしみじみ感じたのだった。


だけど、優しい眼差しのヒース・レジャーはそこには居ない。時々私は彼のメイクの下にある素顔が見たくて目を凝らす。だけれど、そこに居るのは邪悪な心をメイクで増幅させている悪の化身が居るばかりだった。あるシーンで一瞬だけメイクなしの顔が映るけれども、もちろんジョーカーはジョーカー以外の何者でもなかったのだった。


バットマン

<以下ネタバレ感想>
なんと言っても、ストーリーが面白い。欲にも左右されないジョーカーは、人々が闇に生きることに無常の喜びを感じる狂人だ。

仕掛けられた罠は警察内部にも存在するし、ジョーカーの罠はトリックのように入り組んでいる。
自らの危険も顧みずに、自分がバットマンだと名乗るハービー・デントはまさに光の騎士に相応しい。その彼の護送車救出のアクションシーンは見応えがある。腹に響く音、カーチェイス。本当に面白い。

だけど、その前日テレビで「スパイダーマン3」を見た後だと、内容は比べることなど出来ないが、あまりにもバットマンは人間そのもので、強さを感じるこが出来ずにもどかしい。

この時ジョーカーを検挙してバットマンに一勝のようだが、それこそがジョーカーの仕掛けた罠だったとは・・・・

迷わずにレイチェル救出に向かったはずなのに、たどり着いた先はハービー。だけどバットマンは表情一つ変えない。彼がハービーにたどり着いてしまったのはジョーカーの罠ではなかったのか。私の勘違いだったのだろうか。

レイチェルの最後は本当にショックだった。

ここからの物語の加速振りには唸るものがある。


光の騎士だったハービー・デントは、復讐鬼ツゥー・フェイスになってしまう。
街を占拠し、恐怖に陥れたジョーカーは脱出を図る護送船と客船に爆弾を仕掛け、そのスイッチをお互いに押させそうとする。

この時私達は、観ている観客を巻き込んでの光と陰の激しい点滅を見ることに成るのだ。

なぜなら、ハービーが裏切り者の制裁をする時、レイチェルの最後を思って容認している自分は居ないだろうか。

客船の中で投票で決めることになった時、迷う自分は居なかっただろうか。
イエスが多かった結果。だけど押せない船長。イエスと書いてしまったけれど悩む人々。スイッチを渡せと言う男。渡してしまう船長。

護送船の中でも、
「あなたには人は殺せない。」と手を差し出す囚人。スイッチを渡してしまう船長。投げ捨てる男。

光と闇の葛藤が素晴らしく、感動する。

「爆発は起きない。」とバットマンだけは人々の揺ぎ無い光の心を信じきっていた。



だけれど、光の騎士は闇に落ち死んでいく。
「ジョーカーの勝ちだ。」と言うゴードンのセリフが印象的で物悲しい。


人々を恐怖から守るためにバットマンがした決断も寂しいが、次回はどうなっていくのかと言う期待に繋がるのかも知れない。



クリスチャン・ベイル / マイケル・ケイン / ヒース・レジャー ジョーカー /ゲイリー・オールドマン
アーロン・エッカート /マギー・ギレンホール /モーガン・フリーマン
監督 クリストファー・ノーラン



※ヒーローものだからと言って、子供と行くような映画ではないですよ。

















theme : ダークナイト(The Dark Knight)
genre : 映画

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幸せの1ページ

幸せの1ページ
幸せの1ページ - goo 映画
9月20日映画館にて


映画が始まってタイトルがスクリーンに広がった。
「NIM'S ISLAND」

あれ、これって「ニムの島」って言うタイトルなんだ・・・・
もしかしたらこれは、潔癖症で引き篭もりの冒険作家の、大冒険のお話&ロマンス・・・ではない?!

確かに主人公は、ニムという少女。

でも、これは思わぬ拾い物といった感じ。
私は自分の子供が幼い時、こういう映画はないものかと(映画館にはほとんど足を運ばなかったが)レンタルビデオ店の棚の前を行ったりきたりしていた。
だけど惜しいかな。もう私の子供は幼くはないのだよ。

                       ※


という訳で、今現在かつての私のように、子供と一緒に観ることが出来る、良質の冒険映画をお探しのお母様にお薦めいたします。



以下ネタバレ感想です


欲を言えばというところが、二つ。
一つは、予告編で見て気持ち誘われたジョディの潔癖症振りと引き篭もり振りを,もう少し見せて欲しかった点です。家の中だけで充実した暮らしぶりをしているのは、なんとなく分かりますが、郵便すら取りにいけない引き篭もり度の高い彼女の、暮らしぶりをもっと知りたかったです。
予告編で観た部分が全てだったのが残念です。


二つめはそのラストです。もう少し島についてからの彼女の活躍、頑張り、ニムとの触れ合いを見たかったかなと思います。主役はニムであっても、映画の主演はやっぱりジョディなのですから、最後の花が欲しい所。せっかく、ニムの足の怪我と言う伏線がはってあるのに、惜しい気がしました。

正直食い足りない気持ちがしてしまったのは、本音です。


 あんな思いまでして、結局彼女は行かなくても、ニムとお父さんは何とかなったんだと思うとちょっと残念です。でも、アレックスの「助けに行かなくちゃ!!」と言う思いと勇気は、結局は自分の潔癖症と引き篭もりと言う殻を破り、ロマンスを手に入れるという結果を手に入れたわけですから、コレこそが
情けは人の為ならず」のいい実例といえるでしょう。

 だけど、作家のアレックスがした冒険だって、半端ではないと思いますよ。
ニムが火山に登る冒険をしていた頃、アレックスの冒険は外に郵便を取りに行くことだったのですから。しかも挫折したりして・・・・。

最初の一歩のシーンは、笑えました。病なんだから、本当に大変だと思います。タクシーに乗り込んだとたんに吐いてしまったのも、頷けます。でも、ドアのところでジタバタと架空のヒーローアレックスと葛藤するシーンは、いいですよ~。

ジェット機で人に迷惑。プロペラ機で家畜と一緒に乗り合わせたり、潔癖症の人には消毒液振り掛けたくなるような町を抜けて、言葉の通じない車に乗り、海ではずぶ濡れになりながら島に上陸。ヘリコプターに乗るのも怖いのに嵐で船に不時着。言っていることが可笑しいと変な女扱いされて、追い回され、はだしで嵐の海に船を盗んで逃亡するのです。挙句の果てに嵐の海に投げ出され、助けてもらったニムにはがっかりされるという悲惨さです。

ニムは四方を海に囲まれた所で暮らし自然が学校で、さながら大海に生きているように見えますが、実は井戸の中の蛙、大海を知らないんだなと、このときのニムの態度を見てはっきりとそれを感じました。

美しい自然の中で、愛情溢れた父と、友だちである動物達、そこで身につけた智慧と本で学んだ知識で、ニムの賢さは伝わってきます。
でも、この父の遭難で不在の危機の時に、観光船の少年、外からやって来たアレックスと触れ合うことによって、世界が広がったと思います。

ニムの頑張りは面白かったけれど、まぁそこはお子様向き。冒険少女や少年の夢をかきたてることでしょう。

物語の先に物語があるというか、アレックスがニムの「助けて」に応えて上げることが出来るのは、たぶんEND マークの先の描かれていない部分なんだと思いました。

海の中にアレックスを助けにニムがもぐる時
「ママー!」と叫んだところが印象的で、感動的でした。

 幸せの1ページ2


ジョディ・フォスター
アビゲイル・ブレスリン
ジェラルド・バトラー
監督・脚本 ジェニファー・フラケット&マーク・レヴィン


theme : 幸せの1ページ
genre : 映画

tag : ジョディ・フォスター ジュラルド・バトラー

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「トランスフォーマー」

トランスフォーマー - goo 映画


torannsufo-ma-

9月13日スターチャンネルにて


探険家を祖父に持つ冴えない高校生サムはおんぼろ車を買ってもらう。人が車を選ぶのではなく車が人を選ぶのだと、中古屋のおやじが言うセールストークだが、まさに車に選ばれて、サムはその車をゲットするが・・・


 劇場公開時に、あなたには興味ないでしょと、勝手に言われ家族に置いて行かれた映画。そんなことないですよ。何でも好きなんだから。

 この映画が公開された時良く目にした感想に、トランスフォーマーにお金を掛けすぎて、キャストに普通の兄ちゃんを使ったので、感情移入できなかったというものがあった。

でもその後、シャイア・ラブーフは「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」などに出演で、その順番で見ると、馴染みのない普通の兄ちゃんと言う感じがしないため、違和感がない。ところで彼は10月18日公開の「イーグル・アイ」にも主演だし、スピルバーグのよほどのお気に入りなのだと思う。

物語も結構笑えるし、変身振りは見ていて楽しい。

ただ、通りすがりの子供の捨てゼリフ。
「この映画は眠気との戦いだ。」が気になった。
そんなことないよ、結構面白いよと言いながら、そうだったと思いだす。うちの子供は合体ロボの玩具でほとんど遊ばなかった。買ってあげた玩具は、綺麗なままで人にあげたら喜ばれたことがあったっけ。変身させ方はまず母が覚えなくてはならないから、我が家の場合私が楽しんで終わりだったのかもしれない。

だけど、子供の予言は当たってしまった。ラスト数分のトランスフォーマーバトルは意識飛ぶこと数回。
設定、背景、トラスフォーマーたちとの触れあいは私好みで面白いが、バトルには興味がなかったって言うことかも知れない。

続編が出来るみたいで楽しみだが、時を待って家で見たいと思う。

theme : 映画感想
genre : 映画

tag : シャイア・ラブーフ

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最後の初恋

最後の初恋 - goo 映画

最後の初恋  9月27日 映画館にて

いつだって遅すぎる時はない。自分を高める恋をしよう。

何が素敵って、海辺のホテルのロマンチックさは舞台に抜群。あんなホテルでもう一度恋なんてものをしたいなあ・・・。


同じ海辺が舞台でも、先週観た「幸せの1ページ」はちょっとお子様向けだったような気がして、それが物足りなかった姑に誘われて、観てまいりました。ラブストーリーが観たいなんて、やっぱりワタクシの義母様は侮れない人です。よっぽど私の方が枯れちゃっている感じです。

恋の物語は出会って恋に落ちてどうにかなる、ただそれだけ。特に好きな分野ではありません。


 この物語も文にあらすじを起こしてみると、

夫に浮気をされ別居中のエイドリアンは、週末子供を夫に預け、親友ジーンのホテルの留守番のお手伝いにやってきます。そこにただひとりの客として現れたのは、妻に離婚され、ある手術のことで息子とも離れ離れになってしまった医師のポールでした。そんな二人の海辺のホテルでの五日間。折りしもハリケーンもやってきて・・・

と、まるでラブストーリーの王道を行くようなものです。

だけれど、その会話や組み込まれたエピソードには、人生の半ば以上を生きてきた者の、何を大切にしてきたのか、何を犠牲にしてきたのか、何を大切にしなければならなかったのかと言うものに向き合っていかなければならない、二人の葛藤が静かに描かれていました。

大人のための映画だと思います。

予告編で、既にその恋の結末が予想できてしまいました。でも心に残ったのはその先です。

エンディングに流れる曲が最初はエイドリアンの気持ち、二曲目のイメージソング「ベスト・オブ・ミー」は、ポールの心情とぴったりとあっているなとしみじみ思いました。

ここで視聴できます。→ココ


海辺をひたすら歩きたくなる、そんな映画でした。

以下ネタバレ感想です


最後の初恋2


 素敵なホテルですが、海の傍にありすぎますよね。土台は砂地ではないのでしょうか。実際にあるホテルなのでしょうか。気になります。

 手術中に妻を亡くした男の「愛」が素敵で、思わず泣けました。

 ハリケーンの後、海辺でポールが呼ぶ「エイドリアーン」。
思わず頭の中で、ロッキーのテーマが。

 別れた後の手紙のやり取り。「会えない時間が愛育てるのさ~」

 映画の最初、娘と夫の夢のシーン。ベッドの半分で眠る女。充分に夫への未練はあったはず。ポールとの出会いがあったからといって、夫に決別を告げるのは勇気がいることなのだと思いました。(あまり描かれてはいないけれど)

 反抗ばかりいしていた娘の歩み寄りには泣けました。

 ラスト
野生馬のシーンは圧巻。
あれは、ポールからの贈り物に違いないと思いました。

原題は「ロダンテの夜」。
つかの間の出会いでも、その後の人生が変わる、または変えることが出来ると言うメッセージだったのかも知れません。



泣き虫kiriyの涙は、軽すぎて当てには出来ません。でも、鉄の女しゅうとめが、終わった途端に
「泣けたわねぇ。」と言ったので、私の涙も、少しは妥当だったと言えるのでしょう。




監督 : ジョージ・C・ウルフ
原作 : ニコラス・スパークス
出演 : リチャード・ギアダイアン・レイン 、 スコット・グレン 、 ジェームズ・フランコ

theme : 映画感想
genre : 映画

tag : 最後の初恋 リチャード・ギア ダイアン・レイン

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アイアンマン

アイアンマン - goo 映画
アイアンマン
10月5日映画館にて。

SFは、未来の記憶のメッセージだと思っています。だからと言って、ガンダムスーツなんかだと重力とかいろいろな意味で、ハードルが高そうだと思っていましたが、アイアンマンのスーツだと意外と近い未来に実現するかも知れないなどと思ってしまいました。

そうねぇ、200年ぐらい後・・・イヤイヤ50年待たなかったりして・・・
などと考えながら見るのも楽しいかもしれません。


今度のヒーローは、天才にして超セレブ。軍事企業のCEO のトニー・スターク。自社新製品の売り込みにアフガンに乗り込みますが、そこで武装集団に拉致されて、武器の製造を強要されてしまいます。武器作成の振りをしながら、マーク1を作るトニーですが・・・

洞穴でスクッラプの様なものから最初のスーツを作る天才ぶり。魅力たっぷりです。この辺までは予告編でもガンガン流している所なので、ネタバレとも思わず書きましたが、そのマーク1のかっこ悪さが、なんていうかカッコイイのです。


 アイアンマン2


でもその時、私はなぜか「鉄人28号」を思い出してしまいました。
正義の味方になるか、悪の手先になるのかは、すべてリモコンを持つ者次第だった鉄人。

もしかしたらこの物語も・・・と、ふと感じた予感は、ある意味当たっていたかも知れません。


   
単純明快、映像的にも面白い、この映画は続編も決まっているみたいです。
アイアンマン誕生までが丁寧に描かれていて、楽しめました。次回も楽しみです。

<以下ネタバレ感想です。>

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theme : アイアンマン
genre : 映画

tag : ロバート・ダウニー・JR. テレンス・ハワード

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イーグル・アイ

イーグルアイ
イーグル・アイ - goo 映画
10月18日 映画館にて


 主演のシャイア・ラブーフ は、すっかり御馴染みと言う感じがしてきました。今までは、その辺のお兄ちゃんぽかったり、「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」では準主役でありながら、あまりインパクトがない感じに見えた彼でしたが、なんだか成長したなと、私的には好感度が高かったです。
これからの活躍も期待したいところ。

今まで気が付かなかったのもなんだけれど、彼って、「コンスタンティン」のキアヌの相棒のチャズだったのですね。

ここの所「容疑者Xの献身」だとか「トウキョウソナタ」だとかで、しみじみしたりしっとりした気分になったりが続いたので、こういう映画がちょっと見たかった私。
いいじゃないの。ドハデにガンガンやってよね。

でも、音楽がちょっと煩いなぁ。

ドハデにガンガンも良いけれど、カーチェイスの時に人の命の尊厳を無視しすぎ。迷惑な電話の主に本気に腹が立ってきてしまいました。

「このアマ~!」みたいな気持ちになってきたのですが・・・


 ストーリーは、ある日コピーショップの店員のジェリーに双子の兄の死の知らせが。葬儀から戻ってくると、部屋には驚くべき荷物が届いている。そこにかかってくる「FBIが来る。逃げなさい。」と命令する電話。同じ頃、シングルマザーのレイチェルにも、電話がかかってくる。子供を盾に取られ逆らえない状況に。訳の分からないまま、何かにまき込めれていく二人・・・


サスペンス色高く、映像もバッチリ。
映画は気楽に楽しみたいなと言う時に、お薦めできる作品だと思います。

だけど、一緒に言った子供が・・・
<以下ネタバレ感想>





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theme : 映画感想
genre : 映画

tag : スティーヴン・スピルバーグ シャイア・ラブーフ イーグル・アイ

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kiriyです。
映画はジャンル問わずで大好きです♪
だけど、ブログはゆっくりマイペースで更新中。

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